TOPCON CLUB (トプコンクラブ)

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トプコールのページ 2
 TOPCOR LENSES No.2

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望遠レンズ各種

REトプコール中望遠各種
VARIOUSE RE TOPCOR MIDDLE TELE LENSES

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 上二段の写真の左がREオートトプコール85mm f1.8で、右が同100mm f2.8である。85mmはスーパーDM発売の頃に登場したレンズで、他社が大口径長焦点レンズの潜在的需要に気づき、一斉に生産を始めた後しばらくたってからそれに乗り遅れまいとして作られたものである。しかし、この頃すでにトプコンの市場でのシェアは下降しており、このレンズもほとんど売れなかったようである。一説には千本未満とも言われるが、これはあながち間違った数字ではなさそうだ(No.1000を超えるものは見たことがない)。そのせいもあって、今では時折中古市場に現れると相当な高値が付けられている。
 ところでこのレンズはREオートトプコール58mm f1.4と同様に、マウント口径の狭さからくる明るさの問題を、前玉を大きくすることで克服している(85mm f1.2と言われても信じてしまいそうなほどだ)。スーパーD以降、白鏡胴のレンズは20mm・25mm以外生産されなくなり、このレンズも黒鏡胴のものしか生産されていないが、個人的にはこのレンズの場合黒鏡胴が良く似合っていると思う。
 100mmの方は57年にデビューしたトプコンR用のオートトプコール以来続いた息の長いレンズである。地味なレンズなのであまり意識されないかもしれないが、実際に使ってみるとかなり切れのある描写を見せてくれる。事実当時のどのレンズテストレポートを見ても優秀なデータが残されている。3段目の写真がREスーパーの時代のクローム仕上げのものと、72年以降のブラック仕上げのものを並べた状態であるが、その作りはほとんど変わらない。ただし、強く光を反射する鏡面メッキ仕上げの鏡胴先端のリングは廃止され、後期の黒鏡胴のタイプではここも黒くなった。実はREスーパー時代のレンズにも黒鏡胴のものはあったが、ここはクローム仕上げのものと同様に鏡面メッキが使われていて、乱反射を懸念する声が多かった。ちなみに、後期のモデルではこの部分の深さが若干浅くなっている。
 一番下の写真は一般向けのものとNモデルを並べたもの。左が普通の100mmで、右がU.S NAVY向けのレンズである。RE AUTO-TOPCORのマークの後に赤く「N」の文字が入っている(この「N」はNAVYの「N」で、後のNシリーズレンズの「N」ではない)。基本的に両者間で違いはないが、Nレンズにはヘリコイドリングに突起が出ていて、これが指掛けになっている。ただし、後のNAVY向けレンズに見られた無限遠でのストッパーは設けられていない。レンズコートはわずかに異なり、Nレンズにはマゼンタコートが省かれている。ひょっとすると単純に製造年によって変更されたものなのかも知れないが、左のレンズにはアンバーを中心に、シアンとマゼンタのコーティングがしっかり見られる。
At the left is the RE Auto Topcor 85mm F 1.8, to the right the 100mm F 2.8. The 85mm appeared during the time the Super Dm was being sold to compete with the products of other camera companies. At this time large aperture, longer focal length, lenses were popular with photographers and to meet this demand Topcon presented their 85mm lens. But they waited too long, since the popularity of the Super Dm was on the decline and they found little market for either the camera or lens. Probably less than 1000 of these were sold since known serial numbers are all below this figure. Because of the small number available, the prices in used camera stores are 100,000 yen or more. Surprisingly, one store is asking several tens of thousands yen for the lens hood only. These prices are extraordinary, a price of 60,000 to 70,000 yen for the lens and hood seem more reasonable. To overcome the problems associated designing fast lenses restricted by the narrow throat of the Exakta mount, Topcon made the front lens element extra large (equivalent to an 85mm F1.2 lens). After the Super D, Topcon stopped producing lenses with chrome finish, with the exception of the 20mm and the 25mm. Thereafter all lenses were finished in black to match the camera body of the Super Dm. Personally, I like the black finish. The 100mm lens covered the full time span from the first RE Super through the last of the Super Dm.

Rトプコール9cm f3.5
R TOPCOR 9cm f3.5

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 こちらはトプコンRのデビューした57年に、わずかに遅れて発売されたRトプコール9cm f3.5である。このレンズはそれより前に発売されていたレンジファインダー用のトプコール9cmを一眼レフ用にアレンジしたもので、鏡胴回りは太くなっているが、光学系には変更はない。オートトプコール10cmも同時に売られていたことから、その廉価版としての位置付けがなされていたと思われる。絞りはオートトプコールと異なって10枚羽根の手動プリセット式であり、絞ると円形に近くなる。とても軽量で使い勝手は悪くないが、どちらかと言ったらコレクション向きのレンズであろう。こうしたマイナーレンズは今ではほとんど見かけなくなっている。
1957 marked the debut of the Topcon R camera, and for this camera Topcon offered the 90mm F3.5 lens. This lens is similar to an earlier Topcor 90mm produced for range finder type cameras, before the advent of the SLR. Even though an Auto Topcor 100mm was offered at the same time, the 90mm had a manual diaphragm and was thus sold for less money. In the past I have seen this lens on sale very cheap but failed to purchase it because, at the time, I had no interest. Now, because this lens was sold in the past at such a reduced price it is seldom seen.

新旧135mmレンズ
OLD & NEW 135mm LENSES

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 『TOPCON STORY』の著者のマルコ・アントネット氏によると、オートトプコールにも135mmが存在していたとのことであるが、私は試作品も含めて一度も見たことがなかった。実は彼自身も見たことがないとのことで、このあたりの情報はまるでなく、闇に包まれていた。確かにRトプコールがあったのだから、それをセミオート化するのはそう大変なことではないはずで、実際『クラシックカメラ専科62号』にその画像が初めて紹介された。ひょっとすると発売直後にFオートトプコールに切り替えたため、数が少ないのかもしれない。

 下の写真の下段左は、1957年にトプコンRとともに発売されたRトプコール135mm f3.5で、オートトプコール100mmのようなセミオート絞り機構の組み込まれていない、手動プリセット絞り式レンズである。Rトプコールにはこれとは別にf2の大口径レンズもあるが、マウント口径が狭いのにレンズそのものは太くて大きいことから、鏡胴に大きな段差があるため、大柄なトプコンRに取り付けるとそのくびれが強調され、ちょっとデザイン的に不安定な感じになる(次ページ参照)。下段右はFオートトプコール135mm f3.5。RIIの頃のレンズである。これについてはNo.4のページでご紹介する。また、極わずかにシャッターボタンと連携する絞り込みボタンの付いたアームが鏡胴から飛び出ているオートトプコール13.5cm f3.5も生産された。
 上段中と右はREオートトプコール135mm f3.5で、REスーパー以降のレンズ。レンズ構成はRトプコールと変わらないが、当然自動絞り化されている。黒い方はスーパーD以降の後期型。フードは二段の引き出し式になり、ピントリングにゴムが巻かれるようになった。このところになって、このゴムの劣化が進み、ひび割れの始まったものも見かけるが、こうなったらもうどうしようもない。ゴムが少し膨張して空回りするようになったものは、カー用品店で売られている黒いシーラント(ゴムパーツの補修に使われるもの)を鏡胴側に薄く塗り、その上から伸びたゴムリングをかぶせ、輪ゴムなどで固定して乾かせばきれいに修復できる。ただし、はみ出た分はすぐに拭き取っておくこと。乾いた後ではかなり面倒なことになる(あまりはみ出ないように薄く塗ることを心がけたい)。
 上段左は1977年発売のNシリーズレンズで、REトプコール135mm f2.8(NシリーズはNewの意味で、レンズそのものに刻印はない)。この画像のレンズには無限遠ロックボタンが付いているが、これはUS-NAVY向けのレンズである。フードはやはり引き出し式であるが、二段構造ではなくその深さも物足りない。REオートトプコールのような精密感はないが、その平凡なデザインは意外とスーパーDMにも似合っている。描写は採り立ててどうこう言うほどのものはないが、結構色合いが素直な描写である。
In the lower figure, at the bottom left, is the R Topcor 135mm f3.5 lens that was sold with the Topcon R camera. This lens incorporated a manual preset diaphragm, unlike the 100mm Auto-Topcor that was sold in 1957. There was also the large aperture 135mm f2 lens. When mounted to a camera body, the appearance of this lens seems a little odd because the diameter of the front element is so much greater than the rear mount. It has a shape similar to that of a large bottle of beer. To the right of the R Topcor is an F Auto 135mm f3.5 that accompanied the Topcon R II camera.
In the upper row, to the right, is RE Auto Topcor lens that was part of RE Super system. The optical design of this lens is similar to that of the R Topcor but of course the aperture mechanism changed from manual to automatic diaphragm operation. In the center of the upper row is the later version of this same lens with black finish. The hood for these two lenses was a two section telescoping type, collapsing back almost to the edge of the front rubber focusing band. It is not uncommon for these rubber bands to deteriorate with age, expanding to the point where they no longer grip the metal of the focusing barrel. As the rubber dries out it becomes stiff and will start to crack. To prevent further deterioration, the band should be cemented to the metal ring. This can be done using sealant for repairing rubber parts that is sold in auto supply stores. Spread a thin coat on the metal part of the focusing barrel where the focusing band fits, then install the band. When the sealant dries if will prevent further damage to the rubber band. Wipe off any excess sealant before it dries because cleaning it off after it dries out is difficult.
At the upper left is the RE Topcor 135mm f2.8 lens brought out about 1977. This lens is inscribed with the red N and has an infinity lock on the focusing ring. This was used by the US Navy, but I find the infinity lock is unnecessary for normal use. This lens has a short one piece telescoping hood but it's length insufficient. The appearance of this faster lens is unlike that of the earlier RE Auto versions, but personally I like the newer design.
In his book, Topcon Story, Marco Antonetto lists an Auto-Topcor 135mm lens. I have never seen this lens, and have no information about it. A lens of this focal length, with preset diaphragm, was already available in the R Topcor series. Perhaps if Mr. Antonetto has seen such a lens, it may have been a prototype (with the external coupled semi?automatic diaphragm) that never was produced, but rather was redesigned, as one of the new F Auto-Topcor lenses.
In addition the R Topcor f3.5 lens there was a faster version with an aperture of f2. This lens is described more fully on the following page.

新旧200mmレンズ
OLD & NEW 200mm LENSES

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 右からRトプコール200mm f4、REオートトプコール200mm f5.6、REトプコールN200mm f3.3の順。Rトプコールのみ手動プリセット絞り。REオートトプコールになって明るさが後退したのはどういう訳であろうか。細く長いこのレンズの引き出し式フードを伸ばした姿は、何かひょっとこの口を連想させるものがある。f4は重いレンズだが、f5.6はその姿形から想像できる通り、かなり軽快なレンズである。一方、後から登場したNシリーズf3.3は、短くコンパクトに作られているものの、けっこう重いレンズである。性能面からするとなぜか最新のこのレンズが今一歩さえないようだ。中古市場ではREオートトプコール以外あまり見かけることはなく、いざ探そうと思ってもなかなか見付からないだろう。ただし、もし出てきたらf4の方はぜひ手に入れることをお勧めする。絞りが手動の分だけ羽の枚数が多く、よってそのボケ描写がまろやかで美しい。シャープ感を重視するのなら、f5.6が最も適しているものと思われる。これらのレンズの実力はテストレポートのページにまとめてあるので、そちらを参考にして頂きたい。
 ところで、REオートトプコールは60年代半ば以降に登場したレンズで、その他のRE系レンズと比較しても若干遅く完成したが、72年以降のスーパーDの時代に順次レンズ鏡胴が黒仕上に変更されて行ったところでも、このレンズは最後に変更された(ただし、20mmと25mmは変更されないまま終了したが)。それが下段の左側のレンズである。この頃は最早トプコンのカメラには以前のような競争力はなく、結果的にこのレンズはほとんど売れなかったようで、その生産本数も約700本と言うように非常に少ない。Nシリーズは77年の登場であるから、73年からの5年間は事実上とりあえずカタログに載せていただけのような状態になっていたものと思われる。なお、捨番は983の白鏡胴に対し、黒鏡胴の方は984で始まる。ただし、色以外に変更点は見られない。

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Starting from the right is the R Topcor 200mm f4, the RE Auto Topcor 200mm f5.6 in the center, and the RE Topcor N 200mm f3.3 at the left. The R Topcor uses manual preset for the diaphragm, the other two are automatic. But why did Topcon reduce the aperture from f4 to f5.6 when they designed the RE Auto lens? The RE Auto lens has a single section telescoping hood and when extended makes the lens look long and skinny. The f4 is a heavy lens, but the f5.6 as would be expected from it smaller size is considerable lighter. But the N series f3.3, even though is came out after the f5.6 and is shorter, is a fairly heavy lens.

新旧300mm f5.6レンズ
OLD & NEW 300mm f5.6 LENSES

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 この他にRトプコール300mm f2.8もあるが、次のページに詳細を述べているので、そちらを参照されたい。
 右がRトプコール300mm f5.6、左がREオートトプコール300mm f5.6である。RトプコールはトプコンRの登場後、90mmなどと共に少しの間を置いて発売されたが、スーパーDの頃まで生産されたかなり長寿なレンズである。そのため現在もその数は多く、よく中古市場に姿を見せる。反対に自動絞り化されたREオートトプコールの方はかなり遅いデビューで、1972年以降のレンズである。しかし、どういう訳かNシリーズレンズの登場とともにいつの間にか姿を消してしまい、80年頃のカタログにはすでに見られなくなっていた。ちょうどトプコンのカメラの生産台数が落ち込んでいた時期のものだけに、その生産本数はかなり少ない。中古市場には滅多に出てこないが、あまり意識されないためか、Rトプコールとそう大きな値段の差はないだろう。望遠系を多用する人は、見付けたら絶対購入しておきたい実用性の高いレンズである。
 両者ともフードは引き出し式で、基本的なレンズ構成も同じであるが、コーティングの進歩により、かなりREオートトプコールの方がヌケのよい描写をする。ただし、両者ともモノコーティングの弱味で、逆光撮影ではどうしても苦しいだろう。
On the right is the R Topcor 300mm f5.6 and to the left the RE Auto Topcor 300mm f5.6. The R Topcor was offered for sale after the appearance of the Topcon R camera and remained in production up until the time of the Super D. Because of this longevity, many of these lenses were made and they are plentiful in the used market. The RE Auto Topcor lens has the same optical design as the R Topcor, but was redesigned with automatic diaphragm. It appeared late, about 1972, but because of the slow sales of the Topcon camer,a not many were made. About 1980 this lens was no longer listed in the catalogs. Because of the small number of RE Auto lenses produced, they are rarely seen in the used camera market. And if you do find one it is much more expensive than the R model. With the same optical formula and telescoping hood these two lenses are similar in design, but the RE Auto lens has better sharpness and definition because of the improved coating technique used.

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