内蔵されたストロボは全面の赤いボタンを押して引き出し、上面のチャージ用スイッチをスライドさせて使う。充電が完了したらスイッチの横に現れた窓とファインダー横に見える、同一の赤いランプが点灯するようになっている。レンズはシアン系のコーティングが施された三枚玉で、シャッターの前に二枚、後ろに一枚という構成である。ひょっとしたらプラスチックレンズかもしれない。 このカメラをトプコンと呼ぶのはつらいほど安っぽい作りで、そのプラスチックボディーが陳腐さを助長しているが、そうしたものと割り切って見ると使い勝手が悪いものでもない。
なお、長らくこのカメラが80年代半ばに作られて、トプコンの測量機等の景品として配られたと思われていたが、2014年にフランスの雑誌広告の切抜きを入手したところ、そこにはトプコンRM300とともにこの135EEがプリントされていて、このカメラが80年には生産されていたことが判明した。Made in Hong Kongとボディ底面にプリントされている点から、下請けのシマ光学とは別系統の下請工場に発注していたのは間違いなく、トプコンの名が国内のカメラから消えて、35mm判はみなシィーマに譲渡され、かろうじて生産を続けたホースマンもER-1からトプコン名が消されてしまった中で、このカメラはTOPCONの名を冠してしばらく作られていたようだ。