TOPCON CLUB(トプコンクラブ)〜最後のレンズシャッター式一眼レフ、トプコン・ユニレックスとコーワSET-R2の徹底比較テスト

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 テストレポート〜UNIREX VS Kowa SET-R2
 TEST REPORT-Topcon Unirex VS Kowa SET-R2

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最後のレンズシャッター式一眼レフ、Topcon UNIREXとKowa SET-R2の徹底比較

ユニレックスとコーワ、ミランダ、ペトリ

 1958年に我が国初のペンタプリズム搭載のレンズシャッター式一眼レフであるトプコンPRがデビューして、そのシャッターユニットの外部供給と言う手軽さから、一時多くのメーカーがこのスタイルのモデルを市場に投入しました。例えば、63年のモデルですとニコンではニコレックス・スーム35が、キヤノンからはキヤノネックスが、他にもマミヤ・ファミリーやアイレス・エバー、さらには発売寸前でお蔵入りになったコニカ・ドミレックス等がカタログを賑わしていました。当時トプコンではウィンクミラーSを発売し、セレン光式外部測光ながら、いち早くレンズ(全群)交換式を達成していました。コーワは外部測光ながらCdS露出計を備えたSEを発売し、他にもシンプルなコーワHやコーワE等を発売していました。しかし、同年のトプコンREスーパーの登場から、一気にTTL露出計を備えたモデルが世に広がると、レンズシャッター(LS)機にもクイックリターンミラーだけでなく、レンズ交換+TTL機構が求められるようになり、64年に登場したトプコン・ユニはこれらの条件を全てクリアしただけでなく、EE機構さえ搭載していました。
 この頃からレンズシャッター式一眼レフカメラを製造していたメーカーは、急に減少してしまいます。と言うのも、元々やっかいなシャッターユニットを外注できたレンズシャッター機は、あくまで廉価版と言う位置付けでしたが、フォーカルプレーン機の生産が困難でなくなっていた当時は、廉価版の一眼レフにもフォーカルプレーンシャッターが搭載され、同時にコパル・スクエア等の金属幕の縦走り式フォーカルプレーンシャッターユニットが供給されるようになり、廉価版の一眼レフはみなそちらへ流れてしまいました。
 また、レンズシャッター式の一眼レフをフォーカルプレーン機のようにクイックリターンミラーにするには大変な困難が待ち受けていました。通常ミラーが上がっている時には、レンズシャッターが開いていないとファインダーは覗けませんので、別にフィルム面の手前に遮光板を設けておく必要があります。シャッターボタンを押したらミラーが跳ね上がり、レンズシャッターを一旦閉ざした状態で遮光板を上げてフィルムをむき出しにし、その後に所定のスピードでレンズシャッターが開閉し、その後で遮光板が戻ってフィルムを隠し、やっとシャッターがまた開いてからミラーが戻ると言う、たいそう面倒な機構を必要とする訳です。おかげで多くのメーカーがこれをクリアできず、シャッターを押した後はブラックアウトしたままになって、巻き上げレバーでチャージする際に遮光板やミラーも下げてシャッターを開くようになっていました。廉価版のカメラにこんな面倒で複雑な機構を組み込むコストを考えたら、当然フォーカルプレーンシャッターで格安のモデルを作った方がカメラ自体の箔も付きますし、何より簡単にレンズ交換式カメラが作れるメリットがありました。結局、アイレス(60年に倒産後、服部時計店から継続して発売)・コーワ・トプコンだけが残りましたが、この直後にアイレスも消えて、70年頃にはトプコン・ユニレックスとコーワSET-R2を残し、世界中からレンズシャッター式一眼レフカメラが生産されなくなってしまいました。そんな按配ですから、当然シャッターユニットの需要も少なく、セイコーシャもユニットの供給を72年に終了し、トプコンは輸出用のユニレックスEEを、コーワからはレンズ固定式で19mm超広角レンズを備えたUW190を最後に発売し、ここで完全にレンズシャッター式一眼レフの系譜が途絶えてしまいました。ただし、トプコンはユニレックスのボディをフォーカルプレーン化したIC-1オートを発売して、それまでのUVトプコールレンズを利用できるようにしました。これに対しコーワは35mmカメラの製造から撤退し、中判カメラのコーワSixシリーズの生産を細々と続けましたが、それも70年代半ばには終了し、ご存知のように製薬会社としてのイメージが強くなりました。しかし、今でも望遠鏡等の光学機器の生産を続けています。
 と言う訳で、今回はレンズシャッターSLRの事実上のラストを飾ったユニレックスとコーワSET-R2の実力を、使い勝手やレンズ性能まで、詳しくチェックしてみたいと思います。なお、標準レンズテストには、当時のフォーカルプレーン式SLRの中級機であるミランダ・センソマートREと、後の廉価版SLRの姿と言うことで、ペトリMF-1も加えて比較してみました。

ペンタックスのコンデジで撮影

《撮影条件》

 フィルムはアグファVista100(カラーネガ)で、ナニワカラーキットで現像しました。
シャッタースピードはいずれも1/250秒ですが、絞りはF8の場合とF11になったものがあります。ちなみにユニレックスはオートを使用しましたが、やはりF8ないしF11を表示していました。
 画像の取り込みはフラットベッドスキャナーのEPSON GT-X750を用い、48bitカラー&解像度3200dpiでスキャンしました。これを520ピクセルに縮小したものと、縮小せずに部分的に520ピクセルで切り取ったものの二点になります。縮小したものはいずれもアンシャープマスク(80%)をかけております。
 なお、画像をPCに取り込んだ時は現像直後だったため、フィルムがカーリングしていて平面ではなく、一部スキャナーのガラス部分に接触してニュートンリング(虹のような模様)が入ってしまったものもあります。また、残念ながらミランダのシャッター幕が不調で、久々に使ったせいか先幕のスピードが遅く、テスト時では画像の右が真っ黒になってしまいました。そのため、ミランダだけ日を改めてからほぼ同じ条件で再度撮影したものをアップしました。
 コーワSET-R2を撮影した頃には若干日が傾き、廃校舎正面の壁面が全体で日影に入り、他との描写の比較は、どのカメラも日影になっているところ(廃校舎の左側面や画面右の赤レンガタイルの建物等)や日が当たっているところ(中央やや左側の白っぽいマンションや丘の上の様子等)を見て行なっています。
 全景はこの画像の通りで、200mほど離れた廃校舎を無限遠で撮影しました(この画像はコンパクトデジカメのペンタックス・オプティオS10で撮ったものです―2008年3月)。

TOPCON UNIREX

1.トプコン・ユニレックス

 1969年発売の、トプコン最後のレンズシャッター式一眼レフ。標準レンズはUVトプコール50mm F2で、64年発売の世界初のTTL-EEカメラであったトプコン・ユニの後継機種で、このカメラも当然開放測光TTL-EE機(シャッタースピード優先)になります。その上で、測光方式を2つ備え、トプコン伝統のミラーメーターでスポット測光を、一般的なファインダーアイピース脇に置かれたCdSでアベレージ(平均)測光をするように、大変進化しています。他のメーカーが測光方式を平均(中央重点)/スポットの両方を備えて選べるようになったのは、ライカR3等、70年代後半のカメラからになりますので、廉価版にしてはユニレックスの二刀流は大変先進的でした。ただし、ここでは他のカメラに合わせてアベレージ測光にてテストしました。

UV Topcor 50mm F2

UVトプコール50mm F2

 このレンズは63年のウィンクミラーSから始まる53mm F2レンズとは異なり、ユニレックスの生産に伴い、新たに設計された標準レンズになります。このUVトプコール50mmは、基本設計を変えることなく後にIC-1オートの標準レンズであるHIトプコールとして長らく生産されました。
 さて、その写りですが、発色もコントラストもきつ過ぎずに中庸で、アグファVista100との相性は大変良好です。ただし、富士のネガフィルムで撮影すると、かなり緑色の強い色合いになり、ちょっと変わった雰囲気の描写になります。シャープネスについては画面全般でとても良い結果になりました。ずっと離れたマンションの文字がくっきり読めますし、最も奥の電柱の線もしっかり写っています。また、コントラストも強過ぎず弱過ぎず、中間諧調もしっかり出ていて、廃校舎の壁面の色の変化が良く再現されています。また、周辺部の光量低下や像の歪みも見られず、廉価版の割にかなり優秀なレンズであると思います。

Kowa SET-R2

2.コーワSET-R2

トプコンユニレックスに対向すべくコーワが70年に市場に送り出したレンズシャッターSLRの完成版。とは言え、68年発売のコーワSET-Rの標準レンズKowa R 50mm F1.9を同50mm F1.8に改めた以外、基本的に同じものになります。この後で超広角レンズが固定されたコーワUW190を販売して、コーワは35mmカメラから撤退します。セイコーからの一眼レフ用レンズシャッターユニットの供給が終了したためですが、同じようにトプコンもユニレックスEE(ユニレックスからミラーメーター/スポット測光を外したスペックダウンモデル)を海外に出した後に、72年には生産が終了し、最後まで残ったTopconとKowaのモデルをもって、レンズシャッター式一眼レフ機はこの世から消え去ることになりました。
 前述の通りSET-R2は、レンズ交換ができるが外部測光だったコーワSERと、レンズ固定式でTTL化されたSETを掛け合わせたSETRを更に小改良したものです。
 標準レンズはコーワ50mm F1.8で、開放測光定点合致式TTLになります。交換レンズも28mm〜200mmまで揃っていて、一般的な使用には充分なものがありました。作りはシンプルですが、とてもしっかり作られていて、細かな部分のパーツにいかにも安っぽいものを使ったトプコンユニ-ユニレックスの路線とは異なります。トプコンではレンズシャッター機はあくまでも「廉価版」ですが、コーワはこれが最上級モデルゆえ、当然と言えば当然です。

Kowa R 50mm F1.8

コーワR 50mm F1.8

 遠景での解像度はUVトプコールに一歩劣るようですが、全体としてはやはり像の歪みもなくしっかりとした写りになります。
色合いはマゼンタがちょっと目立ち、周辺部の光量低下が少し見られるのが惜しいところです。
 若干コントラストが強いせいか、暗部がつぶれ気味になる傾向があるかも知れません。また、中央部の空が白く飛んでしまい、反対に廃校舎の壁は比較的単一な暗さになってしまいました。
 シャープなイメージはコントラストの強目な描写からくるもので、実際はそうでもありません。拡大画像の奥のマンションの描写を見れば分かりますが、コーワRは色が飛び気味で、アンテナの線の写りも弱く、再現性はUVトプコールに軍配が上がるでしょう。
 赤味の強いアグファVistaでこの色合いに写るのですから、フジカラーでは一層マゼンタが強まるような気がしないでもないです。像の歪みや流れは見られませんから、決して写りが悪いとは言えませんが、特別良いとも言えないでしょう。

Miranda Sensomat RE

3.ミランダ・センソマートRE

 各社でTTL一眼レフがごく普通に生産されていた60年代後半に、シンプルなTTL機センソマートを送り出したミランダが、70年にこれを改良して、露出計を外したマニュアル機のセンソマートRSと共に送り出した定点合致式TTL絞り込み測光フォーカルプレーン機がこのセンソマートREになります。
 標準レンズはオートミランダ50mm F1.8で、測光時には向かって右下のボタンを押して絞り込んでメーターを作動させます。ちなみに、コーワも同じでしたが、ミランダもレバーを巻き上げた状態にしておかないとCdSに電気が流れません。つまり、巻き上げレバーがスイッチを兼ねていることになりますが、ユニレックスは常時通電しており、レンズキャップがスイッチ代わりになります(CdSの受光体は暗いところでの通電はほぼ0になります)。
 シャッターボタンはトプコンREスーパーと同じく向かって左上正面にありますが、画像のように軍艦部上面にアダプターを付けて、一般のカメラのように上部からの押し下げ式として使うこともできます。測光方式はトプコンREスーパーを参考にしたミラーメーターによるものですが、測光範囲は中央よりやや下側寄りの中央部重点式です。ペンタプリズムの着脱ができるのは高級機のようなイメージですが、この頃のミランダの高級機にはTTL開放測光機のセンソレックスがあり、センソマートREは中級機の扱いでした。しかし、それらは互いにボディのデザインから機構まで大幅に異なり、値段の差も35000円のセンソレックス(ボディのみ)に対して30500円とあまり差はなく、見た目には国産初のペンタプリズム式一眼レフであるミランダTの流れを汲むセンソマートREの方が、はるかにすっきりしていました。

Auto Miranda 50mm F2

オートミランダ50mm F1.8

 当初シャッター幕が不調で低速ではガバナーが時として作動しない上、1/250秒以上ではより一層幕が早閉まりするため、感光しない面が増えてしまうようになってました。そこで、シャッターを調整して再度取り直しましたが、時間帯や天候等、条件は他とほとんど変わりません。現像液のみ新しいものになっていますので、逆に条件は若干良好です。
 画像ですが、コントラストはなかなかのレベルで、しっかりしつつもきつくない感じです。面白いことに、位置によってUVトプコールよりも強いところと弱いところが見られますが、より遠景の部分では概ねコントラストは弱目のようです。
 シャープネスは別段良い訳ではありませんが、充分使えるレベルだと思われます。発色も良好です。
 これに対し、右端のビルの線が樽形に湾曲しているのはフィルム現像直後ゆえのカーリングによるものとも思えますが、これは他のカメラで撮ったものも同じなので、やはり根本的に樽型の描写がきついのかも知れません。

Petri MF-1

4.ペトリMF-1

 70年代後半、ペンタックスME/MXやオリンパスOMシリーズを中心に、コンパクト一眼レフが大々的に流行し、それに合わせてペトリから77年に発売された定点合致式TTL絞り込み測光フォーカルプレーン機がこのMF-1でした。しかし、このカメラを発売した後、残念ながらペトリカメラは倒産してしまいました。当時のペトリのブランドイメージは、安いけれども性能的にはちょっと劣るような前時代的なものがありましたが、いたずらに廉価路線に走ってしまったのが徒となった形になりました。元々は明治創業の栗林製作所から始まる国産カメラメーカーの中でも随一の老舗でした。
 マウントは従来のスピゴット式のペトリマウントを捨て、M42を採用しましたが、ペトリは初期のペトリペンタや輸出専用機ではM42を使ったモデルも出していたので、ある意味マウントの統一化を行いたかったのかも知れません。
 標準レンズはペトリCCオート55mm F1.8または50mm F1.7。今回のテストでは55mmを使いました。CdSは何の取り得もないファインダーアイピース脇に置かれたタイプで、向かって左正面にあるセルフタイマーの横にあるボタンを押して絞り込んで測光します(電源スイッチはこのボタンが兼ねます)。ボディはとてもコンパクトで、余計なものを廃したシンプルなデザインが特徴です。そのために巻き上げレバーが軍艦部上になく、軍艦部と裏蓋の間の背面に隠れています。しかし、このカメラでは当時の若い世代の心をつかむのは難しく、せめて他社の小型一眼レフカメラのように専用オートワインダーなどを用意すべきだったでしょうね。結局このカメラを発売した後にペトリは倒産しますが、80年に債権者によってこのカメラを再度組み立てて売り出したのがペトリMF-10で、デザインも機構も全く同じものでした。

Petri CC Auto 55mm F1.8

ペトリCCオート55mm F1.8

 思いの外良い画像を結んでくれたのがこのレンズです。発色はやや緑がかっているようにも見えますが、画面は四隅まで均一で、解像度も悪くないですね。わずかに焦点距離が影響しているのかも知れませんが、拡大画像の中央奥の電柱の先が、UVトプコールよりも一層はっきり写っています。シャープネスはこのレンズが最も良い結果になりました。
 ただし、奥のマンションのクリーム色の壁面は、拡大画像では白く飛んでいるように見えるのが惜しいところですが、日中で使う限りほとんど問題のないレンズであると思われます。廃校舎の壁面の諧調もなかなかで、確実に浅い写りのミランダより良いですが、右の日影のレンガ模様の建物の色は潰れ気味なのはミランダと同じです。全体としては冷色系の色合いのレンズで、像の湾曲・四隅の光量の低下もほとんど見られません。非常にコストパフォーマンスの高いレンズと言えます。ペトリ50mm F1.7とも比較してみたいですね。

 こうして標準レンズで見た限り、やはりこれら4つの中ではトプコールが最も良く見えるのは贔屓しているからでしょうか(笑。最初にアップしたペンタックス・オプティオS10はコンパクトデジながら良く写りますが、さすがに発色が本来よりかなり冷色系で、構成枚数の少ない非球面ズームレンズからくる像の歪みもはっきり出てしまいます。しかし、全く周辺部の光量低下はなく、全体で均一な明るさが見られます。また、フィルムと異なってスキャナーを通す必要がないので、一見きれいにみえますが、A4くらいに拡大したものをプリントすると、フィルムから六つ切り程度に引き伸ばしたものと比べてそう良いとは思えません。個人的には印画紙への焼付けはモノクロでしか行ないませんが、デジタルプリントより間違いなく肌理の細かい諧調が表れ、立体的描写も良く再現してくれます。そうは言っても、最新のデジ一眼ですと、最早旧フィルムカメラではかなわないほど良く写るのは間違いないでしょう。

 ところで、今回のテストで使用したカメラの操作感ですが、ファインダーの見やすさはペトリMF-1が一歩リードしています。コーワもシンプルで良いのですが、フレネルレンズの溝が大き過ぎて、像がデコボコしたように見えます。ミランダはどうしても微妙にミラーメーターを感じてしまうのが惜しまれますが、暗くなりがちな部分は中心部から外れるので、そう強く意識することはないです。これらに対し、ユニレックスはスポット測光部がミラーの中心部にある上、それがREスーパーと異なり、スリットではなく単純なハーフミラーのため、結構これを強く感じます。また、ヘリコイドを動かすとどう言う訳か画像がわずかに動くのもマイナス。作りは少々手荒いように思います。
 測光方式については、絞込みを必要とするミランダとペトリはどうしても一歩後退。やはりどう見ても開放測光が使いやすいです。それでも、絞込みボタンが右に付いているペトリは楽な方ですが、左に付いているミランダは、どうしても左手でヘリコイドを回す関係上、ちょっと面倒な位置にあると言えるでしょう。これに対し、開放測光でもユニレックスやコーワはレンズシャッター機ですから、レンズ交換の際にレンズの開放値を手動でボディ側(レンズシャッターユニット部)に伝達しなければならず、その設定が面倒になります。
 シャッターの感触は乾いた音と少ないショックでペトリが最も良い感じですが、ミランダもミラーメーターの割りに静かで良好です。複雑な機構を伴うレンズシャッターの2機はこの点でもマイナスですが、コーワのものはさほどショックが大きくありません。音で言うならコーワが「シュパコン」と言う感じに対し、ユニレックスは「グヮシャコン」と言う具合にかなり派手な音になります。
 巻き上げレバーの感触はミランダが一番で、コーワもレンズシャッターの割に良い感じです。ただし、どれもトルクが小さい訳ではありませんので、他の高級機に比べるとさほど良いとは言えません。また、ユニレックスとコーワ以外は引き出しておける予備角が設けられていないので、指を掛けるのにちょっと面倒だと思えました。
 全体として見ると、使い勝手は一長一短で何とも言い難いものがありますが、やはりレンズの優秀さや開放でスポット・アベレージ測光切り替えが可能な上、自動露出も使えると言う点から、個人的にユニレックスがわずかにリードしているかなと思います。

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