各種トプコール |
鏡胴色 |
オートトプコール
Auto Topcor Semi-Automatic |
35mm f3.5 |
Black |
58mm f1.8 |
Black |
100mm f2.8 |
Black |
Rトプコール
R Topcor |
90mm f3.5 |
Black |
135mm f2 |
Black |
135mm f3.5 |
Black |
200mm f4 |
Black |
300mm f2.8 |
Black |
300mm f5.6 |
Black |
オートトプコール後期
Auto Topcor Autokinon |
35mm f3.5 |
Black |
58mm f1.8 |
Black |
100mm f2.8 |
Black |
Fオートトプコール
F Auto Topcor |
35mm f3.5 |
Black |
58mm f1.8 |
Black |
100mm f2.8 |
Black |
135mm f3.5 |
Black |
H-Fオートトプコール
H-F Auto Topcor |
3.5mm f2.8 |
Black |
58mm f1.8 |
Chrome |
100mm f2.8 |
Black |
REオートトプコール
RE Auto Topcor |
20mm f4 |
Chrome |
25mm f3.5 |
Chrome * |
28mm f2.8 |
Chrome * |
35mm f2.8 |
Chrome * |
58mm f1.4 |
Chrome * |
58mm f1.8 |
Chrome * |
85mm f1.8 |
Black |
100mm f2.8 |
Chrome * |
135mm f3.5 |
Chrome * |
200mm f5.6 |
Chrome * |
300mm f5.6 |
Black |
500mm f5.6 |
Black |
マクロトプコール
Macro Topcor |
30mm f3.5 |
Chrome * |
58mm f3.5 |
Chrome |
135mm f4 |
Chrome |
REマクロオートトプコール
RE Macro Auto Topcor |
58mm f3.5 |
Chrome * |
REズームオートトプコール
RE Zoom Auto Topcor |
87-205mm f4.7 |
Chrome * |
REGNトプコールM
REGN Topcor M |
50mm f1.4 |
Black |
REGNトプコール
REGN Topcor |
50mm f1.8 |
Black |
REトプコールN
RE Topcor N |
28mm f2.8 |
Black |
35mm f2.8 |
Black |
55mm f1.7 |
Black |
135mm f2.8 |
Black |
200mm f3.3 |
Black |
REズームトプコール
RE Zoom Topcor |
35-100mm f3.5-4.3 |
Black |
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まずは標準レンズであるが、REオートトプコール58mm f1.4/1.8ともに、二つの黒レンズがある。一つは63年のREスーパーのデビューとともに少量生産されたブラックボディに標準装備されたレンズで、当然ボディと同様にかなり数が少ない。もう一つは72年にスーパーDの発売とともに標準装備されたもので、この年からは白鏡胴レンズは生産されていない。翌73年にはREGNトプコールが標準レンズになるので、このレンズも数があまり多くない。その作りはほとんど変わりがないものの、58mm f1.8の場合、初期の黒鏡胴の場合、白鏡胴レンズと同様に、先端のレンズフードを装着するバヨネットの台座の部分がメッキ仕上げになっている。しかし、後期の黒鏡胴レンズはここも黒く仕上げられている。これに対して58mm f1.4の方は、白鏡胴レンズもレンズの先端部分は鏡面メッキ仕上げではなく、鏡胴と同じシルバー仕上げである。よって初期の黒レンズも全部分が黒メッキ仕上げであり、72年の後期のレンズと一見したところ見分けが付かない。
次に、REオートトプコール28mm f2.8・35mm f2.8・100mm f2.8・135mm f3.5・200mm f5.6についてであるが、これらは60年代には基本的に白鏡胴しか作られていない。スーパーDの登場とともに各レンズとも順次黒鏡胴化されたが、その中で一番後に出た200mm黒鏡胴レンズはとても生産本数が少なく、今ではほとんど見かけないようだ。一説によると1000本以下であるという。ただし、35mm・100mm・135mmについては、初期にも黒鏡胴レンズが極少量作られていた模様で、「The Topcon Collection」のサイトを管理されているLeon Schoenfeld氏がこれを確認しているとのことである。28mmと200mmは比較的遅く現れたレンズであるので、Fオートトプコールとも接点がなく、初期の黒鏡胴レンズの存在する可能性は薄いようだ。
REマクロオートトプコール58mm f3.5やREズームオートトプコール87-205mm f4.7も上記のレンズと同様に72年になって黒鏡胴化されたが、マクロトプコール30mm f3.5の場合はいつ頃から黒鏡胴になったのかはっきりとは分からない。私の所有するものはアルミ鏡胴になっている。他に知っているものは、平岡武夫氏の現代カメラ新書No.55「マクロテクニック」に記載されているレンズの画像で、これもしっかりと黒鏡胴レンズである。79年に出版された本なので、やはり平岡氏のトプコールも70年代に購入されたものなのだろう。しかしながら、元々生産本数が少ないレンズなので、その黒鏡胴となると極わずかな数しか存在しないものと思われる。
黒鏡胴しか存在しないレンズとしてはREオートトプコール85mm f1.8が挙げられる。このレンズは生産された時期がが比較的遅く、73年になってようやく発売されたため、既に他のレンズも皆黒鏡胴化されていたので、必然的にこれも黒鏡胴で仕上げられて売られた。よってこのレンズには白鏡胴のものは当然作られていない。面白いことに、他のメーカーではポートレート用のレンズとして85mmはそれなりに多く作られたようであるが、トプコールの場合、このレンズはほとんど売れなかったようで、生産本数が極めて少ない。およそ800本程度であると思われる。もし、このレンズが60年代半ばにデビューしていたら、もっと人気があったのではないかと考えられる。何しろ73年発売となっては、既にトプコンのカメラはアメリカでもベセラー社との契約を打ち切っており、REスーパーの時代に比べるとスーパーDMの生産台数は相当低下していたはずであり、その交換レンズとなるとなおさら生産本数が少なくなってしまうのは当然のことである。ましてや、85mmは売れ線とはいえ、比較的マニアックな焦点距離のレンズであるため、その傾向がより強まるのも無理はない。
逆に70年代にも売られていながら白鏡胴しか作られなかったものに、超広角のREオートトプコール20mm f4がある。このレンズは69年に発売されたが、当時は基本的にどのレンズも白鏡胴であった。72年に入ってからそれぞれ黒鏡胴となっていったが、このレンズは超広角レンズであるという特殊用途色が強いため、やはり生産本数が極めて少ない。よって、新たに黒鏡胴化する前にトプコンがカメラの生産をストップしてしまい、結局最後まで白鏡胴のまま終わったと思われる。
REオートトプコール25mm f3.5はこれらのレンズとはいささか状況が異なる。このレンズにはしっかりと黒鏡胴のレンズが作られていたのであるが、それは72年以降に作られたものではなく、60年代前半に少量生産されたものである。25mmレンズは初期の内は、形式番号の93に四桁の製造番号が与えらたが、60年代の後半からは形式番号が936になって、全体として一桁多くなった。ちなみにここまでは焦点距離標示が2.5cmとなっている。さらに70年代になると焦点距離の表示が25mmとなり、生産が終了するのであるが、どのレンズもカタログ上では全て白鏡胴のものばかりである。しかし、全六桁の番号の初期のレンズには黒鏡胴のものがわずかに見られ、アメリカ向けに輸出されていた。以前から「The Topcon Collection」のWeb-siteでLeon Schoenfeld氏が紹介されていたのは知っていたが、正直言ってアメリカ向けのカタログにすら出ていないレンズだったので、アトヌリのものであるとも思っていた。事実初めのうちは彼自身正規のものかどうかはっきりと断言できなかったようである。しかし、この度運良くこのレンズをアメリカの方から譲ってもらうことができたのであるが、実物を手に取ってみてこれが間違いなく正規のものであることを確信した。何しろ輸出用のカメラやレンズに貼られる「PASSED」のシールが貼られたまま使い込まれていたのであるから、これは決してアトヌリのものではないだろう。それに、当然のことながら、しっかりとした黒メッキ仕上げであり、この点も他の黒鏡胴レンズと何ら変わりはなかった。恐らく、国営の企業か研究所が東京光学に特別注文したものであるものと思われる。これまで色々なトプコールレンズを見てきて、初めて目にしたものであるが、73年以降になってもトプコンスーパーDMのカタログや「レンズ白書」「カメラ年鑑」等において紹介されていたのは、やはり白鏡胴の25mmレンズであって、最後まで黒鏡胴のレンズは、少なくとも国内では売られなかった。 |
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