林道ツーリング〜奥日光・那須・塩原方面
94年7月30〜8月1日にかけて、奥日光方面のツーリングに出かける。横浜から日光までは意外と短く約200kmの道のりであるが、なぜか同じ距離の信州方面に比べて長く感じる。やはり、移動の時も信州では美しい山々に囲まれているので、距離を感じないのだろうが、北関東は平坦な街道をひた走って行くので、到着までがつまらないからかもしれない。しかし、一旦到着すれば、そこには信州に負けない美しさがある。しかも、林道間の移動距離はこちらの方が圧倒的に短く、ロングダートもたくさん残されている(2004年の現在は、かなり廃道化の進んだ道もあり、当時ほど楽しめなくなっているようだ)。 | |
まずは日光市内から表男体林道に入る。手前の入り口は厳重な柵がしてあったので、先に進んでもう一方の複雑な入り口の方から入った。道は結構荒れていて、登りもキツイので、F田氏のMT125は何度もキャブ調整をしていた。しかし、ここは以前と変わらずつづら折れの登りの赤土道とゴツ石だらけで、結構走り応えがある。 | |
枝分かれを直進し、表男体林道の支線を往復した後に、今度は分岐を左に折れて野州原林道・志津林道に入る。こちらは若干道が良くなっている感じがあったためか、あっけなく戦場ヶ原に出た。林道の後半は舗装されていたので、以前のように35kmものダートは味わえなかった。途中にもゲートが設けられていた。 次の山王林道もまた舗装化が進んでおり、峠までの登りは大体舗装されていた。この写真は峠の広場に設けられた日時計をバックに撮ったもの。御覧の通り、かなり靄がかかっていて、いつ小雨が降ってきてもおかしくない状況であった。 |
|
それにしても、なぜかこの林道は下りのコーナーの多くで未舗装であったが、これは危険である。ストレートの舗装路でついスピードを出してしまい、ダートのコーナーに入っていくのは少々ヒヤヒヤものである。 時間的にかなりの余裕があったが、今日は山王林道を抜けたところの川俣温泉の周辺で宿をとることにしていたので、そこで宿探しをして一泊。夕食に出た鹿の刺身は絶品だった。 |
|
翌日はゆっくりと出発。何しろ宿を出るとすぐに馬坂林道の入口である。この林道は昔から有名な林道で、田代山林道と合わせてかなりのロングダートが楽しめる。今では途中の川俣桧枝岐林道も完全に抜けられるようになって、相当な距離を有する全国でも屈指の林道群となった(ただし、ここも2004年現在は通行不能)。 アオキの前にあるバイクはTY125に古いAT-1のタンクを取り付けたもの。ガソリンスタンドが少ないので、トライアル車のタンク容量ではキツイことを考えたための措置であったが、タンクに取られてシートの長さが一層短くなって、つらそうであった。 |
|
田代山林道〜安が森林道とお決まりのコースを走って、塩原に向かい、そこで本日合流するサトーさんと待ち合わせる。しかし、いつまでたっても来ない。気さくなオジさんの簡素なみやげ物&茶屋で休んでいると、物凄い豪雨に突然見舞われる。滝のような雨とはこういうことを言うのだろう。店内も雨水であふれている。3時間位してようやくサトーさんが到着。高速道路で荷物を落としてしまったらしい。かなりの時間を待つ羽目になったが、待っていなかったとしてもあの土砂降りでは走ることはできなかっただろう。結局塩原で一泊することになった。 | |
翌日、塩那道路を走ろうとするが、10qも行かぬところでひどい崖崩れが起きており、バイクでもとても越えるのは無理な上、すでに作業中だったので、おとなしく引き返した。それにしてもこの塩那道路はよく崖崩れを起こす道だ。これまで何度かやってきたが、走れた率は50%である。ちょっと面倒だが、一般道を走って那須に向かい、大川林道入り口にやって来た。 | |
下の写真は大川林道入り口の、深山湖でのもの。大川林道は以前と変わらず、前半は玉砂利に近いゴツ石がごろごろしている道が続き、結構スリリングな道である。アオキ&サトーがバトルしているようだ。しかし、途中なかなかコンさんが来ない。元々飛ばし屋ではない彼だが、それにしてもあんまり遅いので、どうしたんだろうと思って戻ってみることにしたが、原因はあまりの振動で、何とラフ&ロードで購入したリアキャリアの溶接部分がもげて、荷物が落ちてしまったらしい。見た目はゴツイのに、意外と華奢な作りのようである。 | |
後半は黒土の林道が続き、打って変わって走りやすくなった。前日の雨で相当路面に水溜りができており、これをよけつつ走ったが、F田氏らは気にせず突入している模様。 | |
大川林道を抜けてから、次に甲子林道を目指す。いつもここに来る時は白河側から入っていたが、今回は初めて会津田島〜下郷回りで入ることになった。慣れない道だったためか、裏道を走っていたら国道289号の入口を見落としてしまった。とんだ時間のロスになったが、その後無事に甲子林道に到着して、大きな砂利が敷き詰められた特徴ある道を走ることになった。 この道は本来途中で断絶した国道289号の双方をつなぐ、重要な抜け道のはずなのだが、なぜか利用する人がいないのか、ずっと昔から未舗装のままである。 |
|
この写真は甲子林道下郷側入口付近のもの。出口に到着した時点で時刻はまだ4時頃だったので、鎌房林道〜二岐林道を走ることを促したが、皆もう帰ろうと言うので諦めた。確かに125ccが2台ある訳で、高速で帰れないのでいたしかたない。残念な思いを抱きつつ、白河から宇都宮に出て、国道4号をぼんやりと南下した。 行きは期待にあふれているから、長距離の移動も苦にはならないものの、帰りは皆ぐったりと疲れている模様である。まあ、大体林道ツーリングの帰り道はこんなもんだろう。 |