ヨコハマ・マウンテン・パッセンジャーズ
林道ツーリング47〜春のハナじゅるツーリング

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いやぁ〜爽快!(でも鼻じゅる)

総勢9名のオサーン
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 '10年24日(土)、高速道路の混雑するGWを避け、早目に春ツーをしたいと言うコムさんの呼びかけで、YMP藤沢組(コムさん兄、F田社長、F見くん)と一つ目さん+ワテの計5人で入笠山方面の林道ツーリングに行ってきました。週の初めに風邪を引き、水・木曜と寝込んでいたワテは、雨が降り続く天候もさることながら、風邪が治り切らない上で、ネットニュース等で「4月では50数年ぶりの寒さ」などと発表されると、「おいおい、山の中はもっと凄いんだろうなぁ…」と、その気温が気が気でなかったです。天気は幸い土曜から回復とのことですんで、期待半分・不安半分で早朝5時に横浜を出発しました。
 今回のバイクはバッタくんことKawasaki KLX250Aで、前回使ったのが秋の北志賀ツーリング。その際は本当に登りで力がさっぱり出なくて、オマケにサイレンサーのインナーバッフルが「テポドン」状態で発射しちゃう有様。バッフルの分解はできませんが、狭い穴から硬化した石綿を多少ほじくり出し、エアクリーナーも清掃してありましたから、「多少は良くなっているはず」と言うことを標高の高い山で実証したく、乗り出しました。
 中央高速道を走っていると、天気はどんよりしたままで、大月付近では雨も降っていました。それも待ち合わせ場所の諏訪南ICに近付くとすっきり晴れ渡っていましたが、空気は冷たいまま。3時間少々で到着したのは良かったのですが、まだ朝8時な上、標高も1,000mのところですから、前日治まったかに思えた鼻水がまた出てきます。

今回の参加者(車)

我が「ショウリョウバッタ」号ことカワサキKLX250A
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 約束時間の9時には皆さんと待ち合わせ場所で出会って、コムさんが予約しておいた宿の駐車場にトランポを停め、早速1本目の入笠山を目指します。
 本来入笠山周辺の林道は皆そこそこの距離を楽しめた道でしたが、入笠山林道自体が上りの区間だけ未舗装で、上り切るととたんに舗装路になり、見晴らしの良い休憩地になってます。しかし、そこまでの上りは荒れ荒れで、ジャンピングスポットのような突起が何箇所もあり、勾配も急なところが多く結構面白い道になっていました。ちょっと前までは雪で通行不可だったことを窺わせます。
 ただし、肝腎のバッタくんはやはりダメ。何しろ全くトルクのないような感じで、ギヤ比が低いのに2速では「もも〜」。で、1速にすると「エンジンが死ぬのではなかろうか?」と言うような回転になるのにスピードはせいぜい30km/h。やはり標高の高いところではガスが濃すぎるんですねぇ。後ろから見ていたF見くんが、「黒い煙を吐いていましたよ」と指摘してくれましたが、やはり無理に回転を上げている結果でしょうね。
 それにしても入笠山〜杖突峠付近は寒くて寒くて大変。周辺の枯れたブナ林の木々に、まるで白い花が咲いているようでしたが、そう見えたのは前日の雨が凍った結晶で、道端にも雪が残っていました。念のため冬用のグローブを持ってきていて良かったですが、これが後でちびっと悪さをしやがります。足はジーンズのみで、下に股引と言うよりタイツを履いてこなかったのは大失敗。日中日が出たら暑くなるような気がしましたが、それは甘かったっす。地球温暖化で暖冬&酷暑が続きますが、4月末の気温とはとても思えない寒さです。12月後半の道志の方が暖かい感じですからね。
 ところで今回の参加者のバイクをそれぞれご紹介します。
 まずF田社長はこれまでどうしても燃費の悪かったハスラー3型をコムさんと色々いじくって、どこまで良くなるかチェック。今までリッター10kmがやっとで、18km走るコムさんのDTに大きく水を開けられていました。当然、ガスが濃いんでしょうが、これまでもキャブの基本セッティングはノーマル通りで、なぜ燃費が悪くなるのかが良く分からなかったため、いつも小さな予備タンクをシートの後ろに付けているのは今回も同じ。
 コムさんがじっくりチェックした今回の結果は◎。回してもリッター15kmはOKになったようで、予備タンクはいらなくなりましたね。

F田社長のスズキハスラーTS250
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コムさんのヤマハDT250
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 コムさんは前とここしばらく同じDT-1Fです。今コムさんは林道を走ることが本当に楽しいようで、若かりし頃にロードレースで国際A級までいったほどの腕前ですが、ここ10年はダート走行の楽しみに目覚め、どっぷり浸かっている感じです。おかげで、前から日に日にトレールランの腕を上げ、普通の林道ではダート一辺倒だったワテも結構付いて行くのが大変になってきました。ただし、山の中で危険な運転は絶対しないので、非常に楽しくツーリングを満喫している感じですね。
 しかし、今回DT-1Fは、我々凡人には分かりませんでしたが、何かシャリシャリ異音がするとのことで、コムさんはいたわって乗っていました。ここら辺のバイクへのいたわりも旧車には大切ですよね。
 ロードではスズキGT750改で、最新のバイクを峠でカモにして回しまくるF見くんは、いつものDT200WRではなく、コムさんからまるで新車のように整備されたハスラー250の5型を譲ってもらい、意気込みも満点。それにしてもこのハスラー、F田社長の3型やコムさんのDTより良く回り、当のF見くんも楽しくてしょうがないのか、とにかくガンガン回しまくります。ワテもあんなにハスラーのエンジンが良く回るとは思っても見なかったですが、コムさんによると別段ボアアップも何もしていないんだそう。きっちり組み上げたら実力を100%発揮ですね。

いやぁガレガレは大変だね〜
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一つ目さんのスズキK125
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 一つ目さんは今回またスズキ・コレダ125にオフロードタイヤを履いて登場。シートがヤマハSR400のものに替えてありますが、あまり違和感がないでしょ? 単気筒なんですが、排気孔は2つあって、マフラーが左右に出ていますから、ワンオフでアップマフラーを作るのは大変そうですね。
 走りはまぁビジネスバイクですからそれなりですが、フル装備したジャケットで走る一つ目さんの姿と、バイクのイメージのギャップが面白いですね。ワテのように普段着のまま走っていたら、「地元のおっさんがゴム長はいて来てるなー」と言う感じに見られ、アルパインスターのビクトリーも長靴扱いされちゃいそうです(笑。

入笠はまだまだ寒いね〜
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 さて、入笠林道を抜けて黒河内林道に入るべく、しばらく舗装路を進みますが、標高が高くてKLXは入笠での登り同様、さっぱり力が出ません。それにしても、ここら辺は、20年前は全部未舗装で、黒河内林道自体30km以上のロングダートでした。10何年か前に来た時は20kmくらい残っていましたが、今は南アルプススーパー林道入口のところまで全部舗装。寂しいもんですねー。第一、ワテが最初にこの辺に来た頃は、南アルプス林道は一般車も走れましたもん。道の側面に岩壁が迫るような思い出がありますが、今は観光バス専用でガッチリしたゲートで固められてます。

今はバス専用です
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この辺は春っぽい暖かさですな
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 黒河内林道のダート区間に入ると、最初のうちは多少の登りはあるものの、基本的に下りか平坦なところが多く、良く整備された道になっています。途中落石や撒き砂利ももちろんありますが、「登りでさっぱりだったバッタくんで楽しめるのはここだけだー!」とばかりに、先行するコムさんと一つ目さんには申し訳ないのですが、ちょっとアクセルを回して走っていると、F見/F田ハスラー軍団に追い付き、コムさんらの到着とともにまたバッタくんに鞭を入れます。しばらく下りのコーナーの連続する砂利気味の区間を走ると、F見くんのハスラーが負けじと食らい付いてきます。「おっ!やる気満々だね(^∀^)v、よーし受けて立とう」と思い、そこから更にアクセルを回しますが、たまにコーナー入口でスムーズにアクセルが戻らず、その結果エンブレを期待して突っ込んでもイマイチスピードが落ちずに「??」と思いました。後で分かりましたがスロットル自体の不都合ではなく、冬用のフニョフニョのグローブがグリップのゴムに引っ掛かる感じになっていたみたいです。今回はスロットルを全開に捻っていたので、そうした場合これまでは、スロットルを全閉にする際、ただグリップの握力を下げて勝手にグリップが回って戻っているようにしていたんですが、それだとイカンのですな。これがイヤで、ワテは今までどのバイクにも起伏のほとんどないグリップを付けていましたが、このバッタくんは中古で購入後に、前から持っていたKLX250B用のストック部品が豊富にあったので、純正の新品グリップを入れてますから「田」のような模様の出っ張りが全面にあって、引っ掛かりが良いんですね。そのおかげで、冬用グローブの弛みがグリップの突起とからんで戻らなくなっていた感じです。
 さてさて、直線区間が多くなると、調子の良くないバッタくんでは厳しくなりますが、それでも秋ツーの状態よりはかなりマシです。しかし、調子が悪いのに変わりません。コーナーの立ち上がりからF見ハスラーがグングン加速してワテを抜かして行きます。スピードもコーナの立ち上がりからちょっとした時に確認すると「やわ」km/hになっていましたから、ハスラーはもう「ゆわ」km/hに達していたでしょう。少々長い直線路では「ぬゆわ」に達したんじゃないかなぁ。「うひゃぁ〜、ハスラーってあんなにパワーがあるんだ!」とひたすら感心しちゃいました。とにかくコーナーで詰めようとしても、加速があんなに違うのではお話になりません。

町道高峰線は面白いねぇ
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 黒河内林道を抜けて今度は女沢林道に入ります。この道は全体的に走りやすい平均的な未舗装路と言う感じです。ダート距離も10kmには満たない、軽くつなぎで走る感じの道です。ただし、この時期は雪解け水の轍のような裂け目がたくさんあり、旧車にはちょっと面倒な道ではありますが、何しろコレダでビシバシ走っちゃうんですから、あっと言う間のひと時です。
 女沢林道を抜けてガソリンスタンドに向かうべくちょっと北上する予定が、うっかり間違えて分杭峠方面に進んでしまいました。Uターンして街中に出てGSで補給。F田社長の3型ハスラー、今回は他の2台ともほぼ同じで、燃費は改善しているようです。こうなると飛ばし屋の血が騒ぐのか、林道でもガンガンいってます。反対にコムさんはDT-1のシリンダーからシャリシャリ異音がするのを気にかけて、今回は多少ガソリンにオイルを混合して、バイクをいたわりながら走っていました。一つ目コレダ号は、やはり「加速してくれない〜」と言っているものの、あれで険しい山を走ること自体がアバンギャルドですね(笑。

今回はこき使いました
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 燃料補給のついでに、我々もそば屋で昼食を取ることにして、まずは一服。
 昼食後は陣馬形林道へ向かう予定でしたが、5時半までに宿に入りたいとのこで、そこからの南下は避け、高遠に向かい、町道高峰線に入ります。この近辺の開発も進んでいると見えて、ここを最後に通ったのがもう10年以上前になりますから、様子がまるで分かりません。入口もコムさんが知っていて、そこから入りますが、ワテの知っていた入口とはまた異なるものだったようで、先に走っていたワテは分岐を左に折れて本線から一時外れちゃいました。実はそっちの方がダート区間が長くかせげるので、ここへ来る時はそちらを使っていたので、勘違いしたようです。

金沢林道の広場
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 本線に戻ると、もの凄いヌタヌタ&水溜りがたくさんあって、やる気満々なF見くんとバトルを楽しもうとアクセルを回しますが、いかんせんワテは今回宿泊しないことにしてましたので、履いているジーンズは正に一張羅。ですから、極力水溜りを避けようとしますが、何しろいっぱいあるのでそれも無理。コーナーではヌチョヌチョ轍で滑るし、最悪なのはブラインド途中でヌンチャクのような大きさの切り取られた丸枝が横になっていて、ヌタヌタ泥と合わせていきなりフロントを取られ、立て直すと尻が大きく流れ、うひゃーと言う感じ。これが2度続けて起きたので、「ここは無理をすると危ないから流して走りましょう」と言うことになって、そこそこのペースで走っていると、道は前よりは安定してきて、早速F見ハスラーはアクセル全開。となるとこちらも気合でフルスロットルですが、杖突峠方面への登り路面ではやはりハスラーの加速力には全く付いて行けません。高回転になってアクセルを戻さず、一瞬だけクラッチを切って3速に瞬間的に入れてそのままフルスロットルで走っても、加速しないんじゃどうあがいても無理ですね。82年からKLXに乗っていますが、いくら90年代以降のバイクに比べてエンジンが貧弱と言っても、普通の状態ではこんなんじゃなかっただけに、さすがにガッカリ。今度はしっかり整備して万全の状態で走ってみたいっす。
 町道高峰線を抜けるとすぐに金沢林道と千代田枯木線の分岐に出ます。黒河内林道でも黄色いDRZ400と出会いましたが、その後で今のKLX250がソロツーリングをしていましたね。ビックリしたのはV-MAXで林道を走っていた人もいましたが、この入笠山付近はオフロードファンが今でも多いのですね。分岐ではどこかのクラブの人達が大勢やってきて休んでいました。まだまだ林道好きが結構いることにホッとしましたよ。だって、ここ数年林道を走っていてもほとんどオフロードライダーに出会わないんですもんね。
 ところで、金沢林道は平均的な砂利道で、あまり荒れていない走りやすい道でした。下りとコーナーが続く道ですが、ここも残念ながら舗装化が進み、3〜4kmくらいしかダートは残っていない雰囲気です。黒河内林道が10km強、町道高峰線は17〜8kmは楽しめるので、今回は全体で50km弱くらいのダートを走ったかな? 町道高峰線ができたての頃は、この一帯で100km以上の未舗装林道を満喫できたので、50km程度ですとちょっと寂しい感がなきにしもあらずですが、何しろ入笠は寒くて仕方ないので、もう1本走ろうかと言う気にさせないほどです(笑。

ホテルの駐車場に戻ってきました
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 何はともあれ、午後4時には皆無事に宿に到着し、日帰りのワテも部屋で一服して皆さんの「前反省会」に軽く参加しつつ、5時半に1人帰ります。コムさんらは後日自宅で「本反省会」でまた浴びるほどお酒を飲む訳ですが、「ワッハッハ! ギャッハッハ!」と言う感じで、他人が見たら「何が反省会じゃい」となるでしょうが、実際なーんも反省してません(笑。
 帰りの中央道はとても快適に走れ、渋滞は皆無。でも、覆面パトカーでトレールライダーが捕まっていたのは可哀そうでした。80km/h制限を120以上で走っている車の連中がわんさかいるのにね。寒い中、大してスピードを上げられないトレール車が捕まるのは、運が悪かったとしか言えませんね。これに懲りずに今後もずっとトレールランを続けて下さいと心の中でしか言ってあげられません。
 風邪はなんとかぶり返さずに済みましたが、それにしても何回鼻水が頬を後ろに流れたことか。その都度グローブでふきふきしましたが、こいつもバイクともどもきれいに洗ってやらねばイカんですな(笑。

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