沢の脇にある駐車スポット
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田口の集落を抜けて徐々に標高を上げて行くうち、左側に丁度良い駐車スペースがあるのを見付けます。ここは田口峠より数km手前のチェーンの着脱所のようなところで横に、湧き水と言うか沢の水が常時出ているパイプがあって、丁度良い手洗いになります。戻ってきてここで手や顔を洗い、手ぬぐいもジャブジャブ洗えますから、本当にナイスなトランポ置き場と言えますね。
今回降ろしたバイクはKLX250Aで、前日使ったKL250A4の方は念のためカバーをかけて荷台に積んでお休みです。 |
まず、腕慣らしのために、来る時に目に入った林道入口を入ってみることにしました。ここは駐車スペースのちょっと下にある名無し林道で、入口から結構な斜面を登ります。道はいかにも行き止ま林道そのものと言う感じの荒れ具合で、1kmくらい進むかどうかのところでご覧の枯れススキだらけのところに下って終了です。一部大荒れな所もありますが、これと言って難しい道ではないので、ちょっとした腕慣らしには良いかも知れませんね。 |
まずはとりあえず近くの名無し林道から
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駐車スポット脇の名無し林道終点
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次に駐車スペースのすぐ横から延びる名無し林道その2も走りました。こちらも1kmあるかどうかの行き止ま林道で、急斜面を登る感じの道でした。まあ、かつては作業用に使ったのでしょうが、今はほとんど誰も入らない道になっています。最後は左の画像のような山の斜面に至って、道はなくなるものの、木々の間を抜けてもう少し高いところまで進むことはできます。しかし、それをしたところで面白味はありませんので、ここはさっさと下ってお目当ての長い林道を探すべく、田口峠方面に足を進めることにします。 |
さて、早速峠方面に進むと、右側に雨川砂防ダム(と言うより立派な人造湖)を望みつつ、程なく左側に「林道東山線」と言う立て札を発見。茂来林道出口の白岩の集落には、別に東山林道がぐるりと回るようにして茂来本線の後半部分につながりますが、同じ旧臼田営林署管轄のエリアで同名の林道があるのはいささか不思議ではあります。
とにかく入ってみると、とてもフラットで快適な道が続き、峠を越えると急に視界が開け、妙義荒船の山々が目に飛び込んできます。「こりゃええ!」と心の中で叫びつつ、先がどうなっているのか急ぎます。 |
左はすぐ行き止まり
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ナンといきなりドーンと展望が開けるとは!
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坂の入林道
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走りながらきっと長く延びていると直感しましたが、それは何しろ行き止ま林道特有の路面の荒れや、草木の野放図に伸びてまた枯れる感じが一切ない、管理された道と言う雰囲気だったからです。
7kmちょっと東山林道の美しい景色の中を走ると、右手に「林道 釜の沢線」の立て札があり、そちらに入ってみることにします。するとちょっとしたらまたすぐに「林道 坂の入線」の分岐がありましたが、この道は2.3kmの行き止まり支線で、今ではほとんど使われることのないまま放置されたようなところで終了です。 |
再び釜の沢林道に戻り、下の方に向かうと、この林道は全体で3.2km程で集落に出ました。集落に近いところはコンクリ舗装が施されていますが、なかなか楽しめる道でした。ただし、普段は生活道として地元の皆さんが利用しているでしょうから、注意して走らないといけないでしょう。
ところで、帰宅後確認すると、Mapionの地図上では、この道に他に支線がもう一本あるように見えましたが、実際にくまなく支線を走った今回の調査Runで、そうした道は見当たりませんでした。ひょっとすると歩道なのかも知れませんが、確かに1/21,000の縮尺ではやたらに細い線があちこちに延びていて、「こんなところに道はないだろうに」というところにまで線が見えます。 |
釜の沢林道出口
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ホド窪林道終点
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さて、釜の沢林道の出口付近にも分岐があり、「林道 ホド窪線」となっていましたから入ってみると、何か貸し別荘だかペンションだかの点在する林を抜けて、1.1km程度で画像のような倒木地点で終了でした。画像では分かりづらいですが、結構な斜面な上に、太い木が道を遮っています。これがなければもう少し奥まで行けるのでしょうが、行ったところでさほど距離は稼げないでしょう。
とにかくこれを往復して、また釜の沢林道を東山林道本線に向かって戻り、先を進みます。 |
東山林道に戻って2kmも進むと、今度も右側に「林道 中村線」の分岐を発見。この道は山を下りる形で2.2km続き、苦水と言う集落に抜けられました。「うーむ、支線も東山林道から直接延びるものは抜けられるものばかりなのか…」と感心しきりです。ただし、やはり後で気付いたことですが、Mapionの地図では直接国道254号に出るように書かれていますが、実は民家の並ぶ狭い側道に出てきます。ちなみにこの道は国道と並行していて、国道が整備される前はこちらが本道だったんでしょうね。釜の沢林道も同じような感じの出口にでました。 |
中村林道入口
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所沢林道入口林道
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中村林道を往復し、また東山林道本線に入って1.3km進むと、またまた右手に「林道 所沢線」の表示が立っています。峠側から下りてくると、画像のようにかなり鋭角に折れますが、この道もしっかり下の集落に出られました。東山林道の分岐から2.5kmですが、その集落側の出口には「苦水マレット駐車場・所沢地区別荘地入口」の木札が立っていました。やはりそこは国道から一本山側に入った側道で、中村線と近い位置にあるようです。
所沢林道を往復して、また東山林道本線に出ますが、こんなに支線がしっかり抜けられる道も珍しいですね。 |
本線を2.4km程進むと、今度はこれまでの支線とは違って、左手に「林道 南沢線」の表示が見えます。当然これを入ると、程なく左側に分岐があって、この名無し支線を進むと、一気に山を直線的に上るような土質の道でした。切り取られた小さな枝もところどころ路面に散らばっていて、いかにも普段から木の伐採に使われる道のようでした。これは当然行き止まりですが、2.4kmほど進めます。ただし、やはり伐採用の道で、普段は作業していることでしょうから、日曜祭日以外は入らないようにしないといけません。極力迷惑をかけないようにしないと締め出しを食らっちゃいますからね。 |
南沢林道入口
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南沢支線の分岐
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この画像はその分岐部分です。丁度左の道が南沢林道本線で、これを東山林道から下ってきたことになります。右が名無し支線で、路肩に盛られた砂利からも新しい道であることが分かります。でも、整備されているのは分岐から少しの区間で、すぐに荒れた登りになります。
南沢林道出口は県道120号線佐久市常和と言うところで、距離は6.9kmになりました。途中下の画像のように沢を横切ったり、土質のグリップの良いダートを抜けたりで、なかなか走りやすい上に雰囲気の良い道でしたね。 |
何度か南沢を渡ります
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南沢林道を往復し、東山林道本線に戻って3km進むと、今度もまた左手に「林道 北沢線」の札が立っています。ただし、こちらは入ってすぐにコンクリ舗装されていました。少し下ると程なく立派な砂防ダムが新たに設けられていましたが、そのために舗装されたんでしょうね。でも、カラマツの茶色い落ち葉が路面を覆っていて、これが結構滑ってダートよりもかえって危険です。
道自体は3.9kmで集落に出ますが、走る価値はあまりなさそうです。 |
北沢林道入口
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支線は廃道
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こちらは北沢林道の途中にあった常和北砂防ダムのちょっと下にある支線の入口。砂防ダムは大層立派なのですが、支線に入る木の橋は、丸太が縦に並べられて、その上に板が貼られた古いもので、ところどころ朽ちていて穴が開いています。また上を歩くと「むにゅっ」とした感触のところもあって少々不気味ですが、とりあえず道らしきものがあったので進みました。でも100mも進むと先が分からなくなるほどで、完全に廃道でした。北沢林道がダム工事で舗装され、こちらの支線は全く使われなくなったんでしょうね。 |
北沢林道を往復して東山林道に戻って先に進みますが、もう別の道の入口はありません。7.5km程で東山林道の出口に至りました。これで支線は一通り走破したことになります。出口は国道254号中込交差点に近いところで、交差点の丁字路を折れてすぐのところにある正安寺入口の看板が東山林道の札の立っている入口になります。今回の調査ツーリングでは、わざわざ佐久市の中心部から東に離れた田口峠から、中心部に向かって林道を進んだ形になりました。 |
さて、出口が分かったら、今度はこれを一気に戻って東山林道本線の距離をチェックです。往路はこまごまと色々な支線を往復しましたから、結構距離が延びちゃいましたが、東山林道単体では20kmにわずかに届かないくらいの距離でした。一本の道で20km級の林道がほとんどなくなってしまった今、これは本当に貴重な道ですね。ただし、あの絶景の峠の区間は、近いうちに舗装される可能性が高いです。整備された路面の具合からして、まずここ1〜2年のうちにヤラれるでしょう。何しろ田口峠は群馬側に抜けられる上、東山線自体も佐久市内に程近い上、峠での見晴らしが良いとなれば、プチ観光スポットになる可能性を充分持ったところですからね。 |
東山林道出口
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星尾林道入口
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東山林道を満喫して田口峠方面に戻ったワテは、そのまま峠に向かって進んで、群馬側にかけてどのような林道があるのか調査します。
ます、東山林道の入口から3kmほど群馬方面に進み、田口峠に近いところの左手に「林道 星尾線」の入口を発見。早速ここに入ってみます。
当初なかなか良い具合の林道かなと思ったのもつかの間、途中から荒れ荒れになり、2kmもしないうちに落石&崖崩れで路面が怪しくなっていました。一応これを無理して越えてはみましたが、その先数百mで道自体がなくなって終了です(下の画像)。 |
帰宅して地図を良く見ると、この道は開発されていたら多分南牧村側の県道201号線の終点付近の線ヶ滝の方に出られたかも知れませんね。何しろそちら側にも「星尾」の地名があるんですから。
道に入ってしばらくは見晴らしが利かない区間が続きますが、崩落した区間の手前から終点にかけての展望はなかなか素晴らしく、目の前に荒船山の奇岩のような山頂が見えて迫力があります。せっかくの道なのだから、あと少しで国道254号の内山トンネルから延びる道につながりそうなだけに、そっちで道を完成させて欲しいですね。 |
荒船の山々が見えます
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沖ヶ沢林道終点
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また田口峠に戻って進むと、次は「沖ヶ沢線」の札を発見。やはり左側に入口がありました。ここは1kmあるかどうかのピストンで、最終地点はご覧の通り切り出した木が散乱していました。部分的にきれいに木の皮がなくなっていますが、冬季に鹿が削って食べていたのでしょうか。いずれにせよ、立派な林道の立て札を立てている割に、中身の薄い林道で、最初に走った名無し林道の方が印象に残る道です。今後こちらに来ても、この辺のピストン林道はわざわざ入る必要はないでしょう。 |
田口峠から群馬側下りる途中にはいくつかのトンネルがありますが、それらを越えたところにこの「林道 広川原線」と言う道が左にありました。これを入ると、何か苔の上を走っているような青緑色の草の路面が続き、あまり味わったことのない柔らかな感触が変な感じでしたが、草茫々な訳ではないです。でも、道自体は1km未満の短いピストン林道ですので、これも特に走る必要はなさそうです。 |
広川原林道
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狭岩大仁田林道
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広川原林道入口を過ぎると、やっと「群馬県」の立て札がありますが、その先に珍しく右に入る形で「林道 狭岩大仁田線」と言う林道看板が立っていました。これまでの縦長長方形の佐久市管轄の札と異なり、菱形の群馬県の南牧村管轄のものに変わっています。
この道、名前はいかにも入口の「狭岩」からずっと先の「大仁田」まで通りそうな立派なものですが、そもそも位置的に大仁田は県道93号線(田口峠)から見てずっと先にあり、御荷鉾林道と交差でもしない限り、到達できません。一体どのような計画でこんな名前になったのか分かりませんが、道自体は1kmもない腰砕け林道です。 |
さて、田口峠を群馬側にずっと下りてもこれと言った林道入口はなく、集落も干からびていてGSも見当たらないので、ここは一旦田口峠を越えてトランポに戻ります。携行缶にまだ5リッターばかり残っているはずなので、それを入れて県道93号線の南側周辺をチェックしてみました。
雨川砂防ダムに入る分岐を右に折れると、左に「日本で一番海から遠い地点」に進む林道と、右側に「林道 田口十石峠線」の分岐がありました。左側は「滝の沢林道」と「滝の沢支線」となっていましたが、どちらも2km未満の上、ゲートで車とバイクは入れないようになっていました。あくまでもハイキングコースにしたいのでしょうが、GWでも歩いている人は皆無でした。 |
田口十石峠林道入口
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ここも見晴らしは最高!
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右の「田口十石峠線」は、名前からして田口峠の県道の南側に並行して走る形で群馬側に抜ける国道299号線の十石峠に出る道のはず。でも、もちろんそんな素晴らしい道ならとっくにメジャーになってますから、まだまだ開発中なんでしょう。実際3km程山を登って行くと、見晴らしの良い地点で終了。いかにも斜面を削り取って均したばかりと言う感じでした。でも、他のピストン林道の終点と明らかに異なり、作業は続いているようですから、今後がとても楽しみな道です。何しろ、ここがもし十国峠に抜けられれば、茂来林道方面に林道をつないで進めるようになるんですからね。 |
雨川湖に戻って、湖畔に下りるダートを進み、湖に流れ込む沢をジャブジャブ走って遊んでいると、時間はいつの間にか午後4時半。遊びもそこそこにトランポに戻ってバイクを積んで帰宅の準備をしますが、雨川湖畔の絶景をもう一度味わうべく、しつこく車でやってきてパチリ(^o^)v まだ日は沈んでいませんでしたが、その時間に帰るとGW最終日の夜7時頃の高速上り線…。考えただけでも空恐ろしい渋滞が待ち構えています。「どうせ遅くなるなら」と、4日に走る予定だった御座山の林道の具合をチェックすべく、わざわざ「林道 山木1号線〜山木線」を走っちゃいました(笑。 |
雨川ダム湖畔
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いやぁ、林道ってほんっとうにいいですね〜!
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さらに、ぶどう峠を抜けて御巣鷹山登山道入口まで往復して国道299号に抜け、上野村から小鹿野町、大滝村を経由して国道140号雁坂みちを抜け、勝沼ICから中央道に入りました。かなり遠回りして渋滞を回避したつもりが、午後10時半なのに「大月-相模湖間、渋滞18km 80分」だって。これなら有料の雁坂トンネルなんぞ使わずに、秩父市内から下道で八王子方面に抜けて帰れば良かったですが、それにしてもGW渋滞は本当に恐怖ですね。あれほどつまらなくてつらい時間はありません。あくびをしながら、ついさっき爽快に走っていた田口峠の林道群を思い出して、気を紛らわせていました。 |
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それにしても、田口峠付近の林道は、南側の茂来林道周辺の道や、そのさらに南の御座山の山木林道周辺や相木川上の林道群と合わせると、凄いダート距離を楽しめる地域です。大切にしたいですね。 |