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Kodak Ektra

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発売年: 1941年
メーカー: EASTMAN KODAK

サイズ: 142x85x65mm
重量:約1kg

シャッター: 布幕横走りフォーカルプレーン
 B,1,2,5,10,25,50,100,250,500,1000

標準レンズ: Ekter50mmf1.9 f1.9〜22
(ダブルガウスタイプ)
レンズマウント: オリジナル・締め付けバヨネット式マウント

生産台数: 2490台?
シリアルナンバー:

分類番号: グループ3

 エクトラは、天才ジョゼフ・ミハリとデザイナーのウオルター・ティーグが生んだ世界最高性能35mmレンジファインダーカメラである。かいつまんでその優れた点を述べると、コンタックスII型を大幅に凌ぐ距離計有効基線168mmをもち、また、ファインダー・距離計の両方の視度調整ができ、さらには50〜254mmレンズに対応した変倍ファィンダーや、距離計に連動するパララックス自動補正機構まで備えている。
 ファインダー以外でも、交換式フィルムバック、ボディ背面に付いたレバー式巻き上げ、クランク式巻き戻し、背蓋開閉式などなど、ライカやコンタックスでも当時見られなかった機能がこのカメラには満載されている。
 ただし、撮影に必要な操作部がカメラ左側に集中しているのはちょっと変わっている。これは人間工学に基づいて設計されているようであるものの、実際には使いづらいと思う。

 標準レンズはEkter 50mm F1.9(Ekter50mm F3.5というレンズもある)で、開放絞りから使える上、色のトーンや再現性は素晴らしいの一言である。数多く存在する"Ekter"レンズのなかでも、ひときわ輝く描写の得られるレンズではないかと思う。エクトラ用交換レンズにはEkter 35mm F3.3、90mm F3.5、125mm F3.5、153mm F4.5が用意されていた。
 また、アクセサリーにもユニークな物が多く用意されていたので、かなり魅力的なシステムカメラであると言えるだろう。
 さて、使う時の注意点であるが、フイルムバックは交換できるものの、この機能はあまり使わないほうがいいと思われる。トラブルの要因になる可能性があるからである。そのほかは調子がよければ壊れることはないだろうし、修理もできるところはあるので、今でも安心して使えるカメラだと思う。

作例:「夕暮の温泉街」

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Kodak Ektra Ekter 50mm F1.9
シャッタースピード〜1/10秒 絞り〜f1.9(開放)

 小雨降る夕暮れの温泉街を開放で撮影。いい感じの立体感と質感、そして見事な色彩の再現力と階調です。

by T-REX、ジオグラフィック

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