TOPCON CLUB (トプコンクラブ)〜アクセサリー
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モータードライブ関係
ACCESSORIES OF THE MOTOERDRIVE
モータードライブ |
1963年のREスーパーのデビューと同時にモータードライブも発売されている。上段の左側がその頃の初期型で、バッテリーは直接モーター側に取り付けられず、コードを介して連結される。面白いのはシャッターボタンとの連結機構で、当時すでにニコンが内部連結式のモータードライブを作っていたので、その特許に触れまいとして外側から直接シャッターボタンを押す仕組みを採用した点である。ライカのIII型用のゼンマイ式モータードライブと考え方は共通するが、トプコンはシャッターボタンが前面にあるので、かなり設計には苦しんだだろう。シャッターボタンが上にあればアームを引っ張り込むだけで済むが、前にあると長いアームの先端を前後させなければならないからである。にもかかわらずよくこれほどスマートにまとめ上げたものである。とはいえ、ニコンF36枚撮り用モータードライブに比べるとかなり大柄で重いことは否めない。また、基本的にスーパーDMの時代にも全く形が変わることなく生産され続けたので、さすがに70年代半ばになると他のメーカーの新しいモータードライブに比べて相当やぼったいデザインになってしまった。 ところでデビューの後1・2年程すると、バッテリーがモータドライブ本体に直接取り付けられるようになったが、このバッテリーケースには充電式のものと単三電池式のものとがある。見た目の点では充電式バッテリーパックの方がスマートで良いのだが、いかんせん今となってはバッテリー自体の劣化は如何ともし難い。購入するなら当然単三電池式の方をお勧めする。実は充電式のものが先にデビューして、乾電池式のボックスは70年代に入ってようやくカタログに載るようになった。そのため、出回っているものの数はあまり多くはないのがつらいところではあるが。 三段目の画像の長尺マガジンは、簡単に着脱できるカメラ本体の裏蓋を外し、そのまま押し当てて長尺マガジンの上面にあるレバーを回して固定するだけでよい。そこにスペーサーを外したモータードライブを取り付ける。このスペーサーとは、普段は付けっぱなしであるが、長尺マガジンを取り付ける際はどうしてもマガジンの底の厚みの分をモーター側から削らなければならないため設けられたものである。これを外すとギアの歯が現れ、マガジンのギアと噛み合ってフィルムを巻き上げるようになっている(カメラ本体の巻上げ機構は役を成さないのはお分かりであろう)。実に良く考えられたスマートな設計である。 ところで、トプコンのモータードライブは、外付けバッテリー時代の前期型とNi-Cd直付けの中期型に対し、乾電池ボックス直付けの後期型とに分かれるが、前者の方が巻き上げスピードが若干速いようだ。しかしながら、ギア周りにウィークポイントがあるらしく、ここが痛みやすいので要注意である。故障したら絶対に直らないだろう(部品を単品で製作すれば別だが、ものすごい費用がかかる)。 前期型・中期型はスピードダイアルに60・15・4と刻まれていて、直接利用できるシャッタースピードのアンダーラインが分かるが、後期のものはそれが3・2・1.5と、一秒間の巻上げコマ数(つまり速度)の表示になっており、横に各速度で利用できるシャッタースピードの表が付いている。当然後期型の方が無難である。なお、初期の眼底検査用カメラの巻き上げにもモータードライブが使われたが、これは一般撮影用のものとは中身が異なり、巻き上げスピードは遅い。前面にM-3のような記号が掘り込まれたものがそれにあたる。 下から2番目の左側の写真はクリップオンタイプのバッテリーケースで、左が乾電池式、中央及び右がNi-Cd式のもの。下は専用バッテリーテスター。体積は乾電池式の方が大き目である。隣は長尺フィルム巻き上げに用いるフィルムローダー。暗室作業なので当然のことであるが、枚数をセットすれば自動的に止まるように作られている。 一番下の写真はACアダプターで、これをバッテリーの底にある接点に差し込んで充電する。左側は外付け式のバッテリーで、ここには連続・一コマ切り替えスイッチとシャッターボタンが付いている上、電池のチェックもできるようになっている。長いコードで連結し、リモコン撮影も可能という、優れた設計のアクセサリーである。ただし、これとは別に、トプコンでは無線リモコン装置も発売されていて、様々な専門分野の撮影に力を発揮した。 |
Even the motor drive is launched at the same time as the debut of RE super in 1963. The left side is the early period style in the time and be connected through the cord, without the battery being attached on the side of a direct motor. The connection system with a shutter button is interesting. Topcon adopted the mechanism that pushes a direct shutter button from the outside because they did not want to touch the patent, because Nikon had already made the inside connection style motor drive at that time. |
ファインダー関連のアクセサリー
ACCESSORIES THAT IS RELATED TO THE FINDER
ウェストレベルファインダー |
接写関係に力を入れていたトプコンのファインダーアクセサリーは、早いうちからかなり充実していた。しかし、ニコンやキヤノンのもののように後からも色々なものが出た訳ではないので、その絶対数はそれらと比べるとはるかに少ない。ここに紹介するものは、上段左から高倍率ウェストレベルファインダー、REスーパー用ウェストレベル、R〜RIII用ウェストレベルファインダーの順である。高倍率は6.5倍であるのに対し、普通のタイプのものは、ルーペを開いた状態で4倍となる。下段にあるように、ベセラートプコンマークのものもあるが、中段の写真のように同じはずのものでも微妙に異なる型も存在する。左側は文字の太さが細く、裏側の小さな二つの穴がない。これは初期のものである。なお、黒のウェストレベルファインダーは、DMの時代にごく少量だけ生産され、主にヨーロッパに輸出されていたそうで、国内ではほとんど見かけない。 トプコンのファインダー交換の方法は、エキザクタのように上に抜き取るタイプではなく、プラクチナのように後ろにスライドさせる形式を採る。ミランダや後のキヤノンフレックスも同じ形式であるが、ニコンFは上に抜き取るタイプを用いた。しかし、後にF4ではスライド式になったのを見ると、やはりこちらが堅実で使いやすいのであろう。 |
The finder accessories of Topcon were made abundantly from early time. The one that I introduce here is all of waist level finders. From the upper row left-side, It is the high magnification waist level finder, the waist level finder for RE Super, and the waist level finder for R-RIII. The high magnification type is 6.5 times, usually type becomes 4 times in the condition which the magnifier is opened. |
アングルビューファインダーとマグニファイヤー |
左はアングルビューファインダーで、等倍である。右はマグニファイヤーで、こちらは2.5倍に拡大して精密なピント合わせをおこなう時に用いる。接眼レンズアダプターを付けて、その上にマグニファイヤーをねじ込んでいるが、同様にアングルビューファインダーも接眼レンズアダプターに取り付けることができる。邪魔な時はそのまま上に折りたためばよいので、とても重宝する。ユニ・RE-2に用いる時には専用の接眼レンズアダプターは必須となる。ちなみに、この接眼レンズアダプターは、RE-2用はよく見かけるが、REスーパー用はあまり見ないのはなぜだろうか。 |
The left is an angle view finder and be a regular time. The right is the magnifire and be 2.5 times. It is used when you combine a focus precisely. |
ファインダースクリーン |
トプコンREスーパー〜スーパーDM用の焦点板は全部で十種類あり、細かい違いを考えなくても七種類になる。No.1はスプリットイメージで初期のものとその後のものでは異なる。No.2はオールマット、No.3は十字線マットフレネルなし、No.4は方眼マットである。No.5はクロスマイクロプリズムで、暗いレンズ用にNo.5Aが用意されていた。No.6は十字線素通しフレネルなしスケール付きで、顕微鏡撮影用である。No.7はマイクロプリズム素通しで、これにも暗いレンズ用にNo.7Aが用意されていた。 |
The focus screen of Topcon was made 7 kinds all told. It is easy to remove this from the camera body, and be easy to insert too. |
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上の写真は、REスーパーの時代に発売されていた、視度補正レンズと接眼リング・接眼ゴム及び、大型見口ゴムIII型(アイカップのこと)を並べたもの。視度補正レンズは-3から+3まで、1ディオプター毎に6種類用意されていた。接眼リングはアダプターを装着する際に必ず必要になるので、もしカメラに付いていないのであれば、必ず見付けておきたいアイテムだ。しかし、今となってはこうした細かいものを手に入れようとしても、なかなか見付からないかもしれない。 | |
These kind of small accessories are not remaining now. Therefore, it will not be found readily even if you search. However, the eyepiece correction lens can substitute the thing for Nikon F3HP. |
大型見口ゴムI型・II型・III型 |
ここに紹介するアイカップは、歴代のトプコン一眼レフカメラ用のものである。まず、一番上の写真はRの頃の大型見口ゴムI型。形はごく平凡な円形のものであるが、一般のカメラと大きく異なるのはネジがメスネジである点である。ファインダー側がオスネジになっているので、当然そのようになるのだが、結果として他のカメラのものを代用できないのは少々やっかいである。私個人としては視度補正レンズが欲しいところである。 二段目はREスーパーの初期の大型見口ゴムII型であるが、バヨネット式を用いている。画像の中央に見られるバヨネットリングの両脇には小さな溝があり、ここにファインダーの突起が収まるようにできているのである。まずこれをファインダー側にセットし、その上で本体のアイカップをバヨネットの歯に合わせてはめ込むようになっている。せっかく凝った作りなのだが、このII型は早々に姿を消してしまった。よって市場に現れることもほとんどないだろう。 |
ところで、REスーパー系のカメラのファインダーには接眼レンズの左右に小さな突起があるが、あれは本来何のために付いているのか、当初はっきりとは分からなかった。多分、マグニファイヤー等に用いる蝶番式の接眼レンズアダプターの位置決め用か何かのためにあるのかと考えていたが、実はこのようにしっかりとした理由があったのである。 一番下は60年代半ば以降に発売された大型見口ゴムIII型。取り付けはネジ込みであるが、ゴムの位置決めのために自由に回転するようになっている。トプコンユニやRE-2が発売されるようになり、アクセサリーの統一化を図って新たに作られたが、結局最後までこれが使われることになった。ユニやRE-2はREスーパーと異なり、ファインダーアイピースは丸いネジ込み型ではなく、両側の溝にアクセサリーを落とし込むタイプの角型である。ここにマグニファイヤーなどを取り付けるためのアイピースアダプターを落とし込み、そのアダプターにこのアイカップをネジ込めば共用できる訳である。ゴムの形が顔のラインに合わせた現代的なものになったため、ネジ込みで取り付けてもきちんと位置決めできるように、取り付け用のネジとは別に回転するようになっている。 |
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The photo image on top is Rubber Eye Cup model 1 for TOPCON R. This is using a scalpel screw unlike any other eye cups. The photo image on the 2nd is Rubber Eye Cup model 2 for early model of TOPCON RE SUPER. TOPCON RE SUPER-SUPER DM has a small protrusion at the side of the finder eyepiece. This is the eyepiece adapter that was made fitting there. The photo image on the 3nd is Rubber Eye Cup model 3 for TOPCON RE SUPER, UNI, RE-2 and more. But need the eyepiece adapter in the case that attach this eye cup in UNI and RE-2. |
ファインダーカバー |
これはREスーパー系のボディのファインダーを外した際の、ボディ側のメクラ蓋である。プラスチック製で、取り付けの方法は一般のファインダーと何ら変わりなくスライド式ではめ込むタイプである。ただし、当時のカタログにはこのパーツの表記がなく、一般向けに発売されていたかどうかははっきりしない。特殊用途カメラにも似たようなものが見られる。 |
This item is the finder cap on the side of the camera body. The method of the attachment is the same as a general finder. The material is plastic. |
トプコール3.5cm 5cmファインダー |
トプコ・ブリリアントファインダーと呼ばれ、50mmレンズ用と35mm用のブライトフレーム枠の入った、とても大きな外付け式の等倍率ファインダー。実際に覗いてみるとかなりしっかりした画像を見せてくれる。もちろん小さなバルナック型のカメラのファインダーに比べると、そのクリアーさには雲泥の差がある。トプコン35Sと同様、金色の半透過メッキコーティングが施されている。東京光学のファインダーの美しさはどのカメラの場合も優れたものがある。 |
This very big finder was put on the market in 1955. This is very clear and bright, the magnification is 1x. This was called "Topco brilliant finder". The finder technology of TOPCON was very excellent. |
トプコール5cm 9cm 13.5cmファインダー |
上記3.5cm用ファインダーのように広角向けではないので、面積はそう大きくないが、等倍のファインダーである。それぞれの焦点距離に合わせたブライトフレームが入っており、それらが何の仕掛けもなく絶えず映っているが、パララックス補正ダイアルが装着されている。かなりクリアな視界を映し出す、シンプルで優れたファインダーである。 |
This is the finder for TOPCOR 5cm, 9cm, and 13.5cm lenses. The bright frame is contained in this finder, a very bright view is projected. |
モータードライブやウェストレベルファインダーは中古カメラ市で時折見かけるので、そう手に入れるのに苦労はないものと思われるが、好みの焦点板を手に入れるのは骨が折れるかもしれない。価格はアングルビューとウェストレベルが1万円程度、高倍率ウェストレベルが2万円強。マグニファイヤーと焦点板は5千円程度が相場のようである。モータードライブは以前かなり高く、10万円近くしたが、この頃はアメリカからの逆輸入品が多く若干値を下げているようだ。ただし、海軍で使われていたものはかなり疲労しているものと思っていた方が良い。また、Ni-Cdバッテリーも劣化が激しく、中身をうまく取り替えることができなければ、購入してもがっかりすることが多いかも知れない。やはり乾電池式のものが望まれる。 視度補正レンズは運が良くないとまず入手不可能。しかし、私はずっと以前からニコンのものを利用してきた。サンダー平山氏も少し前に『カメラこだわり読本』の中で紹介していたが、ただニコンのものというだけではよくお分かりにならないだろうから、ここでもう少し詳しくお話しさせて頂くと、これはF3HP用(またはF三桁シリーズも可)に限るということである。トプコンのものはかなり面積が広く、F2のものやF3のアイレベル用は小さくて使えない。F4・F5用のものはさわったこともないので不明。ただし、ネジのピッチが若干異なるので、無理に最後まで回そうとしないこと。標準のアイピース(当然これもニコンF3HP用)も購入して、それに付いているゴムを視度補正レンズに巻いて取り付けるととてもすっきりする。わずかに裏ブタの開閉の際引っかかるが、その都度取り外すことが面倒ならゴムは付けない方が良い。 Lマウントトプコール用ファインダーも入手困難なアイテムである。トプコンファンというよりも、Lマウントレンズマニアが非常に多いので、探し求めている人の数は一眼レフ用アイテムの数倍にもなる。ちなみに私が確認した限りでは、35mm用のブリリアントファインダーは5万円もの値が付くので、こうなるとレンズ本体の値段であるかのようだ。数自体も少ないので、高騰するのもやむをえないのかも知れない。 |