ミラノのOfficina di Precisione Meccanica e Fotografica S.r.lで1947年に作られ、翌年に発売されたライカコピー機。二つの距離計用丸窓に挟まれた四角いビューファインダーがそれを感じさせますが、どうもこのカメラは色々なところが外れてますね。その最たるものがシャッターボタン。よく見て頂きたいんですが、このカメラのシャッターボタンは軍艦部の前面にありますでしょ〜。
『Made in Italy』によると、このカメラはスイス空軍に納入されたようで、その際のテストで安定して1/1000秒を正確に出したようで、シャッターの優秀性が紹介されてま。でも、フィルムホルダーを使わにゃならんのはいささか面倒。で、55年にはフィルムを巻き上げるスペースをボディ内に確保したコーベル・フィルムというモデルを発売しましたが、これはせっかくのフォーカルプレーンシャッターの機構をそっくりくり貫いてしまったもので、これまた大胆なモデルチェンジだった訳。サイズも6x7.5になっちまいました。
コーベルのシリーズは『Made in Italy』によると、全体で約400台の生産だっちゅーこってすが、ここら辺は非常に怪しい数字で、実はあまり正確ではありません。まあ、少ないことは確かでして、ワテも探してはいたものの、今回初めて巡り合うことができました。初めて手にした時はその大きさにビックリ。確実にノリタやペンタックス6x7などの一眼レフに見劣りしない「オッス」なカメラっす。