コンドール II エザオーグ5cm f2
Condor II ESAOG 5cm f2
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This camera is the range finder model that was produced with the Officine Galileo in 1953 and was launched from the Italian biggest film maker Ferrania company. The Officine Galileo is famous as the production company of the GaMi 16 camera which is an elaborate subminiture camera, but they were a reliable optic maker actually, and was supplying many lenses to each company.
This camera is a small size, but litle heavy. The film is wound up by the lever, this system was adopted earlier than the Leica M3. The name of the lens is "Esaog" F=1:2. This is a very highly efficient lens and we feel the height of the technology of the Officine Galileo.
However, the relations of the Officine Galileo and the Ferrania company were bad, they stopped the production of cameras in 55 after all. |
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コンドール I (カンドーグ I)エリオーグ5cm f3.5 / f2.8
Condor I (Candog I) ELIOG 5cm f3.5 / f2.8
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こちらは1947年にデビューしたコンドールI型。やはりレンズシャッター機でありますが、よりライカっぽい顔立ちですねえ。でも、何かちょいと物足りない感じがしますよね? もちろんレンズシャッターですから、シャッターダイアルが軍艦部にないのはそりゃ当然ですが、よく見るとアクセサリーシューが付いていない。このあたりがなんだかきなこ餅の角を感じさせるようで微笑ましいところです。モチモチっとしてます。 |
で、レンズはエリオーグ5cm f3.5で、ボディともどもオフィチーネ・ガリレオ製のです。テッサー型の平凡なレンズですが、さすがはガリレオです。戦後間もないものではありますが、しっかりとシアン系のコーティングが施されています。
鏡胴はコンドールIIとは異なって、ただ直進させるだけではなく、ちょっとだけ時計回り方向に回して固定させます。セルフコッキングになっていないので、これが可能だったんでしょうね。 |
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シャッターはイスカス・ラピッドで、B.1〜1/500秒。前述の通り、チャージは巻き上げとは別に単独で行います。セルフタイマーは付いていません。絞りはf3.5からf25までの大陸絞りで、f12.5とかf9とか中途半端なものですので、何だか使いづらいです。まあ、これはガンマも同じなんで、なんとなくこの辺かなといったノリで使っちゃいますがね。 |
このカメラの大きな特徴とも言えるのが、正面から見て巻き戻しノブの下に見える、軍艦部に埋め込まれたダイアルです。これは実は距離計の側の視度補正用ダイアルで、-3から+3位まではカバーしてます。この機能はナゼかコンドールII型では省かれちゃいました。もったいない…。で、この視度補正機構はコの字型に曲がったアームの端に歯を刻み、そこにダイアルの歯を噛み合わせて距離計のレンズを前後させているんですが、上手に出来てまっせ〜。
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カウンターもまた面白いところにあって、何と底蓋に埋め込まれていたりします。ふと見ると、CdS用の電池ボックスの蓋かなと思えるようなデザインで、周囲にギザギザが刻み込まれたダイアルを指で回して適当な位置に合わせるようになっているんですな。こんなところにあるのはちょっと珍ですが、デザイン上はいいかも。見づらいことは言うまでもありません。 |
ところで、コンドールには色々なモデルがあって、当初フェラーニアから発売されたもの(左下)にはファインダーの横にオフィチーネ・ガリレオのマークが付いていて「あくまでフェラーニアが作ったのではないのよ〜」と主張していたみたいでしたが、右上のモデルではそれが消えちゃってま。吊り環のアイレットとシンクロ接点が付いて、シャッターボタンにもレリーズ穴が開きましたね。で、右下のモデルは同じ頃「何でオレたちが作ったのにネームを入れちゃイカンのじゃい」と思ったかどうかは分かりませぬが、逆にフェラーニアの名を消して自分のところの販売ルートで売りに出したやつです。そうすると今度はフェラーニアが「ゴルァ! コンドールはうちのカメラの名ではねーのかよ!」と怒ったかどうかは知りませぬが、名前を「カンドーグ」にしたのが右上のモデルっす。せっかくだからバージョンアップしちゃえっちゅうことで、レンズがf3.5からf2.8に、シャッターもISCUSからAPLONになっています。見た目にあんまし変わらんけど、故障率はかなり減ったみたいです。
ま、こんな具合に、ガリレオ社には当初販売ルートがなかったので、フェラーニア社を通じてこのカメラを市場に送り込みましたが、作りはさすがにガリレオ製品だけあって、他のイタリー製品と異なって、デザインだけでなく機能的にもなかなかのものを見せてますよ。このカメラはレンズシャッター機ゆえに現在ではそこそこ安いっすが、意外とお勧めカメラかも。 |
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コンドレッタ テーログ 4cm f4
Condoretta TEROG 4cm f4
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47年のコンドールI、それから距離計を省いた50年のコンドール・ジュニアを経て、より一層機構を単純化して51年に発売されたのがこのコンドレッタっす。各社とも、ファミリーカメラには、例えば「キヤノネット」「トプコネット」「レチネッテ」など「〜ette」というしっぽが付きますが、このカメラはイタカメゆえ、末尾が「a」なんですな。なかなかいいぞチミ! で、これは小さい意味を表す「rette」から来ているんですが、I型と大きさは変わらんです。 |
さて、コンドールI型とどこがちゃうのかと言いますと、やっぱメインになるのはレンズと鏡胴回りですな。廉価版らしくレンズがテッサー型のエリオーグから3枚玉のテーログになってますが、焦点距離が40mmになったのはこの手のカメラではかえっていいかも。距離計がないのだから、広角気味なのはある意味必須かもしれませんからね。で、小さいレンズのため、エリオーグを沈胴させたままの厚味しかないので、鏡胴は固定されてま。 |
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シャッターも廉価版のAPLONに変わってますが、1/500秒が省かれただけで、B.1〜1/300秒まで全9速を備える立派なものなんですよ。この辺が高級機メーカー、オフィチーネ・ガリレオですな。廉価版でも手を抜きません。ベンチーニと比べてはいけません。ただし、I型もそうですが、セルフコッキングではないので、巻上げ&シャッターチャージは別々に行うことになります。 |
んでもって背面はこんな感じ。随分シンプルでしょ? 何だか妙に無骨な感じがしないでもないですが、さすがはイタリアーノ。接眼部のちょっとした装飾は粋ですね。上記の2モデルもそうでしたが、シボ革にしっかりとネームを入れているところもナイスです。でも、クロスター・スポルトのような、アルミ削り出しの軍艦部みたいで、やっぱ90゜の角度と直線での構成はチトねぇ。 |
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